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シーズン序盤、攻撃力に欠けるマリノス

2005/03/14(月)

日本の整備された鉄道網と、ここ最近のサッカー熱の上昇に、感謝している。水曜日(9日)の夜、私は2つの大陸のチャンピオンズリーグ3試合を見ることができたのだ。
最初の試合は三ツ沢スタジアムで行なわれたアジアチャンピオンズリーグ(CL)、グループFの横浜F・マリノス対山東魯能戦。
試合後、全てのメディアが集まる取材を終え、三ツ沢の丘をおりて街へ戻り、横浜駅近くのイギリススタイルのパブへ行くと、店の大型テレビではACミラン対マンチェスター・ユナイテッド戦の後半が始まるところだった。
そして大宮へ向かう終電に乗って自宅に帰ると、ちょうどフジテレビでチェルシー対バルセロナ戦がスタートした。

それはそれは楽しい夜だった。もちろん、最初の1試合を除いてである。
今シーズンの岡田武史監督は、アジアCLで何とか結果を残そうと必死だ。2003、2004年とJリーグを制してチームは更にレベルアップし、アジアのチャンピオンへ挑戦すべきだと感じているからだ。
しかし彼らのタイトルへの挑戦は、中国チームに活気を奪われ試合をさせてもらえないまま0−1で敗れるという憂鬱なスタートとなってしまった。

岡田監督はチームを落ち着かせる1点が欲しかった。しかし久保、安、そして坂田はみな負傷中。新たにやってきたブラジル人FWアデマールは本調子にはほど遠く、ベンチにいた。
大島は良い選手のようだが、J2の山形から移籍してきたばかりで、J1の速さに適応していく必要がある。また、清水はスピードもあり相手にとっては危険な選手だが、ゴールゲッターではない。
それでもマリノスには、試合を何とかするチャンスが十分あった。そして今、彼らは2戦連続のアウェーゲームを控えている。
ただ、後半の中国チームの呆れるほどの妨害行為には、岡田監督と選手たち、そしてマリノスファンへの同情を禁じえなかった。
足がつったとピッチに倒れ込んで試合を止める。ベンチからピッチへ余計なボールを投げ込んで進行を妨げる。ゴールキーパーはわざと明後日の方向へとボールを蹴り、ボールボーイに別のボールを要求する。

本当にみっともない行為だった。試合終了のホイッスルがなった時、ちょうどベンチ裏から1人のマリノスファンが山東のイレブンに向かって痛烈な野次を浴びせたのは面白かったが…。
彼は風邪をひいていたか、それとも花粉症だったのか。中国人選手とセルビア人のコーチングスタッフに向かって叫ぶために、マスクを外していた。
いいぞ!それくらいやったってかまわないさ。
その後、プレスルームを後にする岡田監督は、非常に深刻な表情をしていた。
12月に日本で行なわれるFIFA世界クラブ選手権に出場するという彼の望みは、今のところはるか遠くにあるようだ。

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