“弾丸ツアー”でテヘラン遠征
私は今回の「サタデー・コラム」をいつもより2日早く、実際には木曜の朝に書いている。
それにはちゃんとした理由がある。
私は今夜、羽田空港に向かい、「弾丸ツアー」に日本のファンと一緒に初めて参加するのだ。
目的地は、もちろんテヘラン(そうであって欲しい…)。
飛行機が羽田を発つのは金曜の午前3時だが、集合はその5時間前の午後10時。テヘラン到着は現地時間の金曜午前9時40分の予定だ。
ビザと旅行カバンとカメラの装備で、私たち速やかに入国審査を通過しなければならない。そのあと午前の遅い時間に繁華街のホテルに向かい、しばしの休息をとる。
それからホテルでランチ。バスは午後2時30分にスタジアムへ向けて出発する。
アザディ・スタジアムでのキックオフは午後6時5分。でも、イランのファンは早めにやってくるかもしれない…そう、3時間前くらいに!
もしそうなら、約10万人のファンが昼下がりのスタジアムにいることになる。
キックオフが近づくにつれ、緊張と興奮が1時間ごと、1分ごと、1秒ごとに高まっていくことだろう。
日本で暮らす“英国人フーリガン”として、私は今回は記者席からではなく、日本のサポーターを間近で観察し、そしてファンと一緒に座り・立ち上がるのを楽しみにしている。
旅行業界の情報によると、800人のファンが“弾丸ツアー”でテヘランを訪れるそうだ。飛行機は2機で、一方に450人、もう一方に350人が搭乗する。
面白いことに、参加者の20%が女性だ。彼女たちには、イスラム教のイランに入るための厳しい服装規定が伝えられている。
重要なのは、(スカーフで)頭部を覆うということ、それから、身体の線があらわにならないようなゆったりした服を着ることの2点。
テレビで観ることはできるものの、女性は通常、アザディ・スタジアムには入れない。おそらく日本の女性ファンはいつも以上の注目を浴びるだろう。
さて、試合については――。もちろん日本にとってグループBで最も厳しい試合になるだろう。
初戦が引き分けに終わったイランに対して、日本は埼玉で北朝鮮に辛勝している。ホームのイランにとっては、現在進行中の予選を勝ち抜くためにどうしても勝点3が欲しいところである。
日本は引き分けで良いし、日本ならそれができると思う。
私の予想は0−0。これはジーコにとって悪くない結果だろう。日本は予選最終戦となる8月17日の第6戦までイランと対戦しないで済むのだ。しかもその試合は、会場はまだ決まっていないものの日本のホーム戦。もし全てが計画通りに進んでいれば、日本はその時までに十分な勝点を積み上げてドイツでの本大会出場を決めている。そうなれば、イランとのホーム戦は(スケールは小さかったものの)昨年のホームでのシンガポール戦のように、祝賀会のようになるだろう。
試合後、私たちは直接空港に向かい、土曜の午前2時(現地時間)にテヘランを出発。日本時間の土曜夜9時に羽田に到着する。
全て順調にいったなら、私は土曜夜のスポーツ番組の時間には家に着き、アザディ・スタジアムのハイライトを全部チェックするのだ!
さあ、試合を楽しもう!
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