ジーコの大きな前進
ようやくジーコも気がついたらしい。
そしてこれは、ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の北朝鮮戦(埼玉・19時30分)を水曜日に控える日本代表にとって、非常に良いことだ。
木曜日に発表された24人の代表メンバーには、海外組は2人しか含まれていなかった。
この2人というのは、中村俊輔と高原直泰である。リストにはマルセイユの中田浩二の名前もあるが、彼は正式にはまだマルセイユの一員ではない。
カザフスタン戦、シリア戦と2試合を満足な内容で終え、ジーコは北朝鮮戦をJリーグの選手を中心に戦おうと決めた。選手たちも、その重責を喜んで受け入れるだろう。
この決断の意味することとは、肉体的にも精神的にもコンディションが100%ではなく、そして帰国のために長旅を強いられる選手に、代表の座を与える余地はないということだ。
代表から外れた主な選手は、カーディフから呼び戻されると見られていた稲本潤一をはじめ、中田英寿、小野伸二、柳沢敦、そして大久保嘉人といった代表の常連である。
これはジーコのこれまでの方針からの大変革であり、チームの調和や個々の相性を考えた場合、大きな前進である。
昨年の今頃、日本代表はマレーシア戦、イラク戦で2つの勝利を手にし、W杯アジア1次予選のホームゲーム、オマーン戦を目前に控えていた。
しかし、オマーン戦は酷いものだった。体調が万全でなかった中村はPKを外し、後半の決定機にもミスを犯した。そして、チームは大混乱に陥っていた。
しかし後半ロスタイム、ペナルティエリア付近からのボールがまるでパチンコのように決まった、久保の決勝ゴールが日本代表を救った。
しかしジーコは今回、Jリーグの選手たちは日本を代表するだけの力を十分持っており、体調も万全で集中できていると認めたのである。
今回の代表チームはその両方が備わっており、加わるのが中村と高原の2人だけなら、チームパターンが崩れる危険性は最小だろう。
2名の海外組のうち、中村は先発する可能性が高いと思う。彼はジーコお気に入りの選手で、左足、特にフリーキックでディフェンスを崩ることができる。
たった1つのセットプレーが結果を左右する現代サッカーにおいて、こうした選手は必要不可欠だ。
では、高原は?
彼が先発すべきかどうかは、迷うところだ。玉田は鈴木と並んでポジションを得る資格を十分持っていると思う。高原は北朝鮮に疲れが見え始めた頃、交代要員として投入すると有効なのではないだろうか。
バランスの取れた3−5−2システム。チームは大一番の1週間前にすでに落ち着いている。ジーコは、海外組がいつ帰国するのか、彼らの体調はどうなのか、そして彼らがどのくらいチームにフィットするか、どれほど意味のある練習ができるかといった余計な心配をせずに、水曜日の試合に集中できるのだ。
こうしたアプローチは、特にホームゲームにおいて必ずや功を奏するだろう。
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