今週、日本サッカー界では興味深い事実と数字が飛び交っていた。
次のワールドカップ(W杯)アジア最終予選、日本のホームゲームにどれだけの応募が来たかご存知だろうか?
驚くべきことに、JFA(日本サッカー協会)が受け取ったバーレーン戦(3月30日)のチケット応募数は、さいたまスタジアムの収容人員6万3700人に対してなんと81万人以上である。
(次のホームゲームと私は書いたが、“次の”ゲームではない。次戦はもちろん、3月25日にテヘランで行なわれるイラン戦だ)
81万という数字は、これまでの記録の北朝鮮戦(2月9日)での申込み数35万の2倍以上だ。
W杯予選の際、世界のサッカー大国でどれほど申込みがあるかは分からないが、おそらくここまでではないだろう。
実際、ヨーロッパや南米のテレビ放送からみるに、スタジアムが満員になることさえないようだし、まして数10万人ものキャンセル待ちリストができるなんて、ありえない!
まぁ北朝鮮を振り返れば、バーレーン戦にこれほど応募が殺到するのも頷ける。電通のデータによると、北朝鮮戦のテレビの視聴率(平均)はなんと47%だったそうだ。
しかし、試合終了間際の数分間、1−1の同点で両チームが勝利への死闘を繰り広げていたその間は57%以上にものぼったという!
ご存知の通り、ロスタイムの大黒のゴールで日本が勝利を勝ち取ったわけだが、その数秒間の白熱ぶりは計り知れないものだ。
Jリーグの新シーズン開幕を目前に控え、これらのデータは日本サッカー界の関係者を勇気付けるものだ。
ただし、日本代表のサポーターがそのまま、Jチームのサポーターであるとは限らない。
地味なリーグサッカーよりも華やかな代表サッカーを好む傾向にあるのは、残念な事だ。
仮に、バーレーン戦のチケットを申込んだ81万人が毎週のJリーグのゲーム15試合(チーム数:30、J1:9試合、J2:6試合)を観戦したとすると、平均観客数はなんと5万4000人になるのだ。
Jリーグにとっては夢のような話だが…。