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稲本のカーディフ移籍を歓迎

2005/01/02(日)

ようやく、稲本潤一がイングランドで多少なりとも注目を浴び、多少なりとも活動できる状態が整いつつある。
理由はウェールズのクラブへの移籍につきる!
みなさんご存知のように、稲本はウェストブロムウィッチ・アルビオンからカーディフ・シティへのレンタル移籍が決定した。

プレミアリーグからチャンピオンシップリーグ(以前は1部リーグ、それ以前は2部リーグと呼ばれていた)という下部リーグへの移籍とはいえ、イナにとっては良い移籍である。
少なくともプレーする時間が与えられるし、試合のテンポもさほど速くはない。
そのため、昨夏にマンチェスターでのイングランド戦で重傷を負い試合から遠ざかっていたイナも、実戦を積み重ねながら調子を上げてゆくことができるだろう。
ウェストブロムの苦境を見れば、今回の移籍がイナにとって好ましいのは明らかである。「バギーズ」(ウェストブロムの愛称)の新監督ブライアン・ロブソンは、かつて自身が中心選手としてプレーしたクラブの建て直しを、強気なミッドフィルダーであった現役時代とまったく同じスタイルで行なおうとしているのだ。
私は選手時代のロブソンの大ファンだったし、彼のことを理想的なイングランド代表キャプテンだと考えていた。ロブソンは勇敢で、決してあきらめず、時にはただひたすらゴールを目指すために、中盤から前線へと一気に駆け上がることもあった。

しかし、監督としてはどうなのだろう?
疑問を抱いているのは私だけではないはずだし、アルゼンチンのベテラン選手アルメイダを獲得するという先日の決定も、不可解なものだった。
中田英寿のパルマでの成長をずっと見守っていた私は、アルメイダのプレーも数多く見てきたが、アルメイダが全力でプレーできる状態にあることはほとんどなかった。おざなりのプレーをこなすだけで巨額の報酬を手に入れ、そうして次のクラブに移籍するのだった。
ロブソンは、アルメイダが中盤に秩序と経験をもたらしてくれると期待しているが、アルメイダがその期待に応えるためには、パルマ時代とは一変した気迫に満ちたプレーを見せなければならない。彼が精一杯プレーしているかどうかは、ファンがすぐに判断を下すだろう!

一方、イナはプレミアシップの狂騒から離れ、カーディフで体調や試合勘を取り戻すことだけに集中すればよい。
ジーコは、イナの調子が本年のワールドカップ予選までに戻るように望むだろう。グループBの初戦、2月9日のホームでの北朝鮮戦は、小野伸二を欠いた戦いになりそうだからだ。

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