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2005年1月

長い1年の第一歩

2005/01/31(月)

新たな1年がスタートする。日本代表は土曜日に横浜国際総合競技場で行なわれる対カザフスタン戦で、その幕を開けるのだ。
大柄で頑強、そして経験もあり、大崩れすることのないカザフスタン代表は、ジーコ率いるチームを苦しめることになるかもしれない。
チームに自信をつけさせるためにも勝ちたいところだが、ジーコはスコア以上に、スムーズなプレーをチームに求めるだろう。
日本代表にとって今年は慌ただしい1年になるが、今はまだとりたてて慌てる必要はない。
シーズン最初の試合で張り切りすぎて、寒い冬に怪我をしてしまっては元も子もない。2月9日に控えているワールドカップ(W杯)アジア最終予選・グループBの初戦、北朝鮮戦をはじめ、今後の試合に支障をきたしてしまう。

金曜夜に行なわれた公式練習後に語ったとおり、ジーコは90分の間にできるだけ多くの選手を使い、彼らに調整をさせるだろう。
右ひざを故障している宮本はもちろん欠場するが、彼は来週水曜日にさいたまスタジアムで行なわれるシリア戦には出場できるかもしれないと語った。
ディフェンスの中央は松田が引き受け、マリノスでのチームメート、中澤がキャプテンを務めることになる。
中澤はキャプテンに適役だろう。彼は何と言っても私の大好きな選手の一人であり、また日本サッカー界の顔だ。
私は“カイザー・ツネ”に中澤がキャプテンに指名されたことについて尋ねてみた。
「賛成ですね。性格も良いし、強い。良い選択だと思います」。
彼はそう語った。

鹿島からの移籍が決まった中田浩二は現在移籍手続きのためにマルセイユにいるから、代わって遠藤が福西と共にミッドフィールドの中央に入る。
練習では、チームは非常にスムーズに機能していた。ジーコは対カザフスタン戦で、選手たちにこうしたプレーを求めるだろう。
旧ソビエト連邦の国々はどこも見くびることができない。チームのすべきことをきちんと理解できている対戦相手に対してゴールラッシュを期待したりせず、静かに見守ってもらいたい。
今回の試合は北朝鮮戦という大舞台に向けての一歩にすぎないのだから。

*このコラムは1月29日(午前)に書かれたものです

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ジーコが抱える"人選"という難題

2005/01/27(木)

火曜日の午後、三ツ沢競技場で日本代表の練習試合を見た人なら、ジーコが人選という難題に直面していることがわかるだろう。
ヨーロッパの各リーグがシーズンたけなわのため、代表チームは、当然、全員がJリーグの選手だ。
ビッグスターがいないので、ジーコは、コンパクトで、組織立ったチームを編成した。フォーメーションはもちろん3−5−2だ。

ゴールを守るのはヨシ(川口)。ヨシはとても積極的に声を張り上げ、ディフェンダーを絶えず鼓舞したり、讚えたりしていた。バックの3人は田中、松田、中澤。太ももの裏側の軽い痛みのため寒中でのプレーを回避したキャプテン・ツネ(宮本)の代役は松田が務め、ほとんど危険がない時でもボールをできるだけ大きく蹴り出すという、ノーリスクのプレーを見せていた。

連係もバランスも良かった中盤は、右サイドに加地、左サイドにアレックス。福西と中田浩二が中央でプレーした。とりわけ印象に残った浩二は、マルセイユへの移籍が噂されているため、練習後もメディアの注目の的となっていた。
この4人が固める中盤の前では、小笠原が自由にピッチを駆け回り、2人のフォワード、玉田、隆行(鈴木)と連係していた。

高校生相手の試合では、スコアは関係ない。チームにとって最も重要なのは、今週末のカザフスタン戦を前にして、1つのユニットとして機能できたかどうかである。
ジーコが厳しい決断を迫られるのは、2月9日に埼玉で行なわれるワールドカップ予選の北朝鮮戦に向けて、ヨーロッパのスターたちが帰国してきた時だ。
メンタル的にも、身体的にも、好調なのは誰なのだろうか?
体調がいまひとつなのは誰なのだろうか?
誰がレギュラーになり、誰がベンチ・スタートとなるのだろうか?
誰が重宝され、誰が貧乏くじを引くのだろうか?
ジーコは、選手たちが好んでいるのが明らかな、3−5−2のフォーメーションを引き続き採用するのだろうか? それとも4−4−2に切り替え、中盤にスター選手を揃えるのだろうか?

単にオールスターを選んで最高のプレーを期待するよりは、調子が良く、チームに馴染んでいる選手を起用する方が良いということを、ジーコは1次予選で学んだはずである。
決断を下すまでにまだ数日の猶予があるが、本当に厄介な問題を解決するには、充分な期間とは言えない。

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2005年、ジュビロの大望

2005/01/24(月)

この冬、特に磐田方面で移籍市場に活発な動きが見られた。
今週前半、ジュビロはジェフから茶野隆行と村井慎二のコンビを獲得したことを発表。茶野はジュビロのディフェンスラインに経験と幅をもたらし、村井は左ウィングに活力を与えるだろう。
ジヴコヴィッチの放出でジュビロは左サイドのバランスが悪くなっていた。村井はこの穴を埋めるだけでなく、右サイドの西とエキサイティングなウィングコンビネーションを生み出すだろう。

中央で彼らからのクロスを待つのは、ジェフからJ2の京都へレンタル移籍していた“コリアンプレデター”崔龍洙。市原で数シーズン一緒に過ごしてきた村井と崔は当然、お互いのプレーを熟知している。この長身の韓国人FWは両サイドからのクロスに揉み手をするに違いない。
茶野と村井の移籍はジェフにとっては大きな打撃である。残された“五井の星たち”は、リーグのトップクラスに留まるめにも彼らのレベルを上げていかなければならない。

ヨーロッパから川口能活をも獲得したジュビロは、今シーズンの優勝候補の一角である。
川口、田中、福西、そして崔という屋台骨を持つジュビロは、J1のどのチームにとっても恐るべき対戦相手となるだろう。さらに山本監督には、多くの若手とベテラン選手たちがいる。
ターゲットマン・崔の加入により、コーチ(イングランドでは“ルートワン”と言う)からの、より直接的なアプローチが増えることになるかもしれない。それが予想できることだとしても、ディフェンダーが崔から空中でボールを奪うのは至難の技だ。
中盤から崔をサポートするスピードとテクニックにより、今季のジュビロの得点力は大幅にアップするはずである。
山本監督はチームに新しい血と元気な選手たちが必要だと知っており、そして茶野と、特に村井の加入はまさにその求めていたものだった。

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岡田監督、臨戦態勢に入る

2005/01/20(木)

今週はじめ、横浜F・マリノスのファンにとって良いニュースがあった。
岡田武史監督が、いつシーズンに突入しても良い状態に仕上がっているのだ。
選手の調子はわからないが、月曜日に行なわれたクラブの催しで、岡田監督はひたすら自信をにじませながら、2005年のチームの目標を発表した。
岡田監督は幸福で、前向きで、自己抑制もできていたので、適切なタイミングで最大の力を発揮できるように、うまくチームを鼓舞してゆけることだろう。

韓国でのA3杯(A3 NISSAN チャンピオンズカップ2005)やゼロックス・スーパーカップがリーグ戦開幕前から控えており、今年も、日本のチャンピオンチームにとっては長いシーズンになりそうだ。
そのうえアジアチャンピオンズリーグとナビスコカップがあり、さらに12月に日本で開催されるFIFAクラブ世界選手権に出場する可能性もある。

クラブのモットーは「Go the distance(最後までやり抜く)」。このフレーズはボクシング向きにも思えるが、浦和や鹿島、名古屋と言ったヘビー級の挑戦者たちが、必死にチャンピオンをノックアウトしようと挑んでくることだろう。
岡田監督は、1シーズン制(のリーグ戦)で優勝するためには勝点71が必要だと考えている。岡田監督はいつも相手チームを分析し、A、B、Cの3つのカテゴリーに分類するという取る方法をとっている。
さらに、他のリーグのデータもチェックし、獲得可能な全ての勝点の70パーセントを得ればトップでシーズンを終えられると計算した。これら2つのファクターを勘案し、「71」という数字が出たのである。

新しい選手リストを見ると、ぽかりと穴が空いたような状態になっていることに気がつく。背番号10のところに選手がいないのだ。
イタリアのマスコミは、この背番号を付けるのはアレッサンドロ・デルピエロかもしれないと報じているが、岡田監督はこの報道を一笑に付した。
それよりも可能性があるのは、浦和レッズからの移籍を求めているという衝撃のニュースが伝わった、山瀬功治のほうかもしれない。柳想鐡(ユ・サンチョル)と佐藤由紀彦の放出により多額の支出にも対応できるようになっているし、岡田監督自身、山瀬がターゲットだと認めている。
しかし、ストライカーもまだ必要だし、外国人登録選手がドゥトラと安貞恒(アン・ジョンファン)の2人だけになってしまうおそれもある。

「うちが獲得できそうなストライカー、誰か知らない? アンリなんかどうかな?」と岡田監督は笑いながら話していた。
シーズン開幕前に誰がチームに入団するとしても、確かなことが1つある。監督はジョークと、その人の良さは披露してくれるが、仕事に対してはおそろしく厳しいということを、その選手はたちまちのうちに知ることになるだろう。

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大久保、いきなり大活躍!

2005/01/13(木)

これほど見事な新年のスタートはないだろう!
今年は日本サッカー界にとって忙しい1年になりそうだが、この週末はマジョルカに移籍した大久保嘉人がデポルティボ・ラコルーニャ戦でゴールを記録し、話題を独占した。
さすが嘉人!
嘉人がマジョルカで頑張り、チームが1部に残留して今後もレアル・マドリードやバルセロナといったチームと試合ができるようにと、心から願っている。

現在、私は香港にいるのだが(水曜日に東京に戻る予定)、「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」紙にはデポルティボ戦でプレーする大久保の写真が大きく掲載されている。
昨年、中国で開催されたアジアカップで日本代表チームが受けた扱いにも関わらず、日本選手は世界のこの地域ではとても人気がある。
松田や稲本の名前入りの日本代表チームのシャツを着ている中国人の若者たちも見た。こうした光景を見ると、異なった生い立ちを持つ人々がサッカーによって一つになれることが分かる。
たぶん間もなく、彼らは大久保のシャツを着ることになるだろう。

嘉人の活躍は自分のことのように嬉しい。他の選手が苦労したヨーロッパ、とりわけスペインで成功するために、彼が必死で頑張っていたからだ。
ここ数年間、私は日本のサッカー・コミュニティの外国人数人に話を聞いてきたが、その全員が、大久保は海外で成功するだろうと話している。
セレッソ大阪でのかつてのチームメートであるマルセロ・バロンは、大久保のように一途な日本人選手は見たことがない、と言っていた。大久保は、たいていの選手がグループやチームのサポートを求めるような状況でも単独で突破することを怖れない選手なのだそうだ。
アルベルト・ポボルは昨シーズン、セレッソの監督在任時に(※編集注:成績不振を理由に7月に辞任)「大久保は中田英寿以上の天性の才能を持っている」と実際に話していた。
大久保が成功するかどうかは時間が経ってみないと分からないが、素晴らしいスタートを切ったことは確かだ。
もし大久保が今後も素晴らしいプレーを見せ、ゴールを積み重ねたなら、マジョルカが降格した場合にも他の1部リーグへの移籍が可能になるだろう。したがって、降格争いのなかにあっても大久保は高いモチベーションをもってプレーを続けることができるのだ。
サミュエル・エトオはレアル・マドリードからリーグ中位にいたマジョルカにレンタル移籍し、その後バルセロナに入団した。
もちろん、エトオは世界屈指の魅力的なフォワードだが、嘉人にとって良い目標となるだろう。

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ヴィッセル再生に加わるアツ

2005/01/10(月)

三浦淳宏にとって新たなシーズン、そして新たなチームである。
2005年、アツが東京ヴェルディ1969を去りヴィッセル神戸に移籍するというニュースを私は興味深く読んだ。
驚いたかって?
いや、実はそれほどの驚きではなかった。アルディレス監督率いるヴェルディにとって、アツはもう主力選手ではなくなってきていたからだ。
人気も経験もある選手を探していたヴィッセルにとって、この俊足のウィングバックはまさに願ったり叶ったりだろう。

そのキャリアのほとんどを左サイドバックとしてプレーしてきた彼だが、元日本代表の相馬直樹と同じく、もともとは右利きだ。トルシエ監督指揮下の日本代表チームで1度プレーしたことがある、右サイドでプレーできないはずがない。
力強いシュート、そしてコーナーキック並みに効果的なロングスローを持つアツが前線に上がると危険だ。

数シーズン前、私は当時京都パープルサンガの監督を務めていたゲルト・エンゲルスと長時間に渡って話す機会があった。
色々話す中で、海外でプレーする日本人選手についても話題になった。エンゲルスは、三浦淳宏は海外で必ずや成功するであろう日本人選手の一人だと語った。
もちろん、エンゲルスは横浜フリューゲルズで共に過ごしたアツをよく知っており、2人の間にお互いに対する尊敬と友情が生まれるのは当然のことだ。
しかしアツはヨーロッパでプレーする機会には巡り合えなかった。エンゲルスは、アツの身体とその能力はヨーロッパの高いレベルでも充分通用すると感じていた。

2005年のサッカー界はワールドカップ予選に始まり、そして終わる。アツは左サイドのアレックスの交代要員として代表チームにその座を確保するためにも、レギュラーとしてトップチームでプレーする必要がある。
となると、ヴェルディとアツ、双方にとってヴィッセルへの移籍は意味を成してくる。
ヴェルディは、おそらく平均額以上だったアツの年俸を節約でき、アツは再生を願うヴィッセルにおいて彼自身のコンディションをキープすることができるのだ。

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おめでとう、ヴェルディ!

2005/01/06(木)

忠実かつ熱心なヴェルディファンが、ついに報われた!
土曜日(1日)の天皇杯決勝でヴェルディはジュビロを破り、かつては無敵だったヴェルディの低迷期を辛抱強く支えてきたサポーターに誇りが甦ったのである。
ヴェルディファンでありつづけるのは、容易なことではない。

数年前、ヴェルディファンは至る所におり、ポップスター並みの人気を誇る選手を揃えたヴェルディ川崎のファンが東京・国立競技場に詰めかけていた。
しかし、1993年と1994年のJリーグチャンピオンシップ連覇のあと、運命の歯車が狂い始めた。栄光の日々を取り戻すために数十億円を投入したものの徒労に終わり、クラブは衰退への道を辿ったのである。
その後、マリノスやアントラーズ、ジュビロが王者となり、そうしてヴェルディのファン離れは進んだ。
もちろん、勝っているチームをサポートすることは簡単で、これは全世界共通のことだ。だが、負けているチームのサポートは容易ではない。
ヴェルディは数シーズンをリーグの下位あるいは中位で苦しみ、かつてのような大物獲得もなくなった。

そうして2004年、オジー・アルディレスが天皇杯優勝にふさわしい、見事な手腕を発揮したのだ。
このチームを長い間サポートしてきたファンも賞賛に値する。次のシーズンには、Jリーグのチームを応援する人がさらに増えて欲しいものだ。

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2005年の大いなる期待

2005/01/04(火)

2005年、ワールドカップフィーバーは続く。
そう、次のドイツワールドカップは2006年だ。そんなことは承知の上である。しかし日本では、その興奮と緊張が来月から始まるのだ。
緒戦の北朝鮮、さらにバーレーン、イランと、日本代表はそれほど苦労せずに2つあるワールドカップ出場権のうち1つを手にするだろう。
イランはジーコ監督率いるチームを苦しめるだろうけれど、北朝鮮やバーレーンは日本代表にとって経験や狡猾さでかなり劣っていると思う。
1998年のフランス大会、そして2002年韓国との共催大会に続いて、3大会連続の出場は固い。

日本においてワールドカップ予選は、単純にサッカーの試合というわけではなく、特別なイベントなのだ。
1997年、最初に加茂周監督、そして次に岡田武史監督が率いた日本代表がフランスに向けて、まるでローラーコースターのような、そして誰もが記憶に新しいジョホールバルでの対イラン戦を戦ったことは忘れられない。
そして今年の夏、ワールドカップ予選の合間を縫って行なわれるFIFAコンフェデレーションズカップで、日本代表の選手とサポーターは翌年の試練を感じることになるだろう。
個人的には、2006年ワールドカップは史上稀に見る良い大会になると思っている。素晴らしいスタジアム、押し寄せる観衆、そして秀でた組織力。日本代表はアジアを代表してこの素晴らしい大会でプレーするチャンスがあるのだ。

国内に目を向けてみると、Jリーグは1993年のリーグ旗揚げ時よりも20チーム多い30チーム、そしてそのうち18チームがJ1で戦うことになる。
2ステージ制に別れを告げ、世界の主流に加わるのだ。
今度はプレーオフもなく、15試合の短距離競争のようなリーグ戦ではなく、34試合の長い戦いの中で、最もコンシスタントな戦いをしたチームがチャンピオンの栄冠に輝く。
このシステムは1996年に鹿島アントラーズが初のリーグチャンピオンになった時以来。2005年はアントラーズにとってはマリノスやレッズに挑戦するいい機会になるだろう。
サッカーは日本中でその地位を確立しつつあり、ゴールデンゴール方式やPK戦といったからくりはファンに必要無い。
Jリーグは新たなシステムに全幅の自信を持って臨むべきだ。話題豊富な新しい1年、観衆は必ずやついてくるはずである。

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稲本のカーディフ移籍を歓迎

2005/01/02(日)

ようやく、稲本潤一がイングランドで多少なりとも注目を浴び、多少なりとも活動できる状態が整いつつある。
理由はウェールズのクラブへの移籍につきる!
みなさんご存知のように、稲本はウェストブロムウィッチ・アルビオンからカーディフ・シティへのレンタル移籍が決定した。

プレミアリーグからチャンピオンシップリーグ(以前は1部リーグ、それ以前は2部リーグと呼ばれていた)という下部リーグへの移籍とはいえ、イナにとっては良い移籍である。
少なくともプレーする時間が与えられるし、試合のテンポもさほど速くはない。
そのため、昨夏にマンチェスターでのイングランド戦で重傷を負い試合から遠ざかっていたイナも、実戦を積み重ねながら調子を上げてゆくことができるだろう。
ウェストブロムの苦境を見れば、今回の移籍がイナにとって好ましいのは明らかである。「バギーズ」(ウェストブロムの愛称)の新監督ブライアン・ロブソンは、かつて自身が中心選手としてプレーしたクラブの建て直しを、強気なミッドフィルダーであった現役時代とまったく同じスタイルで行なおうとしているのだ。
私は選手時代のロブソンの大ファンだったし、彼のことを理想的なイングランド代表キャプテンだと考えていた。ロブソンは勇敢で、決してあきらめず、時にはただひたすらゴールを目指すために、中盤から前線へと一気に駆け上がることもあった。

しかし、監督としてはどうなのだろう?
疑問を抱いているのは私だけではないはずだし、アルゼンチンのベテラン選手アルメイダを獲得するという先日の決定も、不可解なものだった。
中田英寿のパルマでの成長をずっと見守っていた私は、アルメイダのプレーも数多く見てきたが、アルメイダが全力でプレーできる状態にあることはほとんどなかった。おざなりのプレーをこなすだけで巨額の報酬を手に入れ、そうして次のクラブに移籍するのだった。
ロブソンは、アルメイダが中盤に秩序と経験をもたらしてくれると期待しているが、アルメイダがその期待に応えるためには、パルマ時代とは一変した気迫に満ちたプレーを見せなければならない。彼が精一杯プレーしているかどうかは、ファンがすぐに判断を下すだろう!

一方、イナはプレミアシップの狂騒から離れ、カーディフで体調や試合勘を取り戻すことだけに集中すればよい。
ジーコは、イナの調子が本年のワールドカップ予選までに戻るように望むだろう。グループBの初戦、2月9日のホームでの北朝鮮戦は、小野伸二を欠いた戦いになりそうだからだ。

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