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またも見送られるディフェンダーのMVP受賞

2004/12/02(木)

MVPとは本来、個々の選手への注目を高めるためにあるものだ。
では、サッカーという競技のためにはなっているのだろうか?
個人的な見解だが、私は、なっていない、と思う。アジアサッカー連盟(AFC)の2004年MVP候補3人の顔ぶれを見ればよくわかる。
バーレーンのアラー・フバイルに、イランのアリ・カリミ、そして日本が誇る中村俊輔の3人は、いずれも攻撃の選手である。
ミッドフィルダーもバックも、守備的な選手への評価はまったく見られない。それゆえに私は、こうした賞には根本的な欠陥があると思っている。

たとえば、中国のアジアカップでも、ワールドカップ(W杯)アジア1次予選の一連の試合でも、日本チームで最高のプレーを見せたのは、中澤佑二である。
とりわけ、マスカットでのオマーン戦。日本が1−0で勝利し、8チームで争うワールドカップ最終予選進出を決めた試合の中澤のプレーは記憶に新しい。
ただし、中澤の役割は派手なものではない。クラブでも、代表チームでも、貴重なゴールを決めることはあるが、それは変わりない。

ピッチのなかでのプレーだけでなく、ピッチ外での振る舞いを見ても、私は、中澤が年間アジア最優秀選手にふさわしかったと思う。中澤は試合では懸命に仕事をこなし、そのひたむきさによりトップ・クラスの選手へと登り詰めた。
とても快活な性格なので、ヨーロッパでも十分やっていけるだろう。いちばん最近の情報によると、ドイツのあるクラブが中澤に興味を示しているらしい。世界最高クラスのディフェンダーには伝統的にいつもドイツの選手が入っているものなので、この情報自体が中澤に対する素晴らしい賛辞でもある。

マスカットでの日本代表の試合のあと、AFCの内部の人間が、中澤を年間最優秀選手の候補に入れたいと私に話してくれたが、この試みは失敗に終わったようだ。
もちろん、アジアカップのMVPに選ばれた俊輔が受賞の有力候補に違いない。残りの2人、フバイルとカリミはともにアジアカップで5ゴールを挙げ、W杯1次予選でも自国の最終ラウンド進出に貢献した。
これまで日本とイランの選手がこの賞を独占してきたから、AFCにはバーレーン躍進の象徴として22歳のフバイルを選びたい気持ちもあるのかもしれない。
受賞者は、最終予選の組分けの前日、12月8日にクアラルンプールで発表される予定だ。

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