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ビデオ判定がサッカーを救う

2004/12/20(月)

ついに、いや多分、サッカー界も特定の状況下でレフェリーをサポートするためにビデオを導入する。
私は早急に実現すべきだと思うし、FIFA(国際サッカー連盟)はもっと早くから取り入れるべきだったと思う。
FIFAのゼップ・ブラッター会長は日頃から、ビデオの導入はレフェリーの権威を失墜させ、審判の裁定が最終決定であるべきだと語っている。
しかし彼の論点は明らかに的を外れている。ビデオ技術はレフェリーを助けるためにあるのであって、彼らを妨害するためではない。

これについて私はよく、1998年にスタッド・ド・フランスで行なわれたワールドカップ準決勝を思い出す。
フランスがクロアチアを2−1で下したこの試合で、フランスのDFローラン・ブランがありもしないスラベン・ビリッチへのファウルで退場となった。
ビリッチが浅ましくも故意に倒れたのは明らかだったが、ボールに絡んでいなかったためレフェリーは見てさえいなかったのだ。
それにもかかわらずフランスのディフェンスの要、ブランは決勝戦出場停止になってしまった。

世界中のテレビ局のように、FIFAもこうした場合にはビデオを使うべきだと思った。そしてブランの決勝出場を認め、ビリッチをより長い出場停止に処すべきだった。
当時、ビリッチはイングランドのエバートンでプレーしていたが、そのエバートンのファンでさえワールドカップが終わってチームに戻った時に彼のスポーツマンらしからぬ行動にブーイングしていた。

今、ゴールか否かの判定にビデオが使われるというのは良いことである。
オフサイドの判定には使わず、ボールがラインを越えたかどうかの判定に使う。
これは非常にシンプルだ。そしてビデオで明らかになれば双方とも判定に異論は唱えられまい。

これまで、重要な場面でのレフェリーやラインズマンのミスによって不利益をこうむってきた。今やこの世界には何億というお金が関わっている。それにも関わらず基準を向上させる単純な技術を遠ざけてきた。
そして今、UEFA(欧州サッカー連盟)とFIFAがこの件について検討しはじめた。これはサッカー界の明るい将来のための大きな一歩だと私は思う。
ビデオを有効活用することによって不要な抗議もなくなり、もっとフェアなサッカー界になるのではないだろうか。

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