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復調に向けて模索する田中

2004/10/04(月)

レッズファンにとって嬉しいことは、チームが依然として首位を保っていること、そして田中達也の復調が近いということである。
私はアウェーでの対FC東京戦、ホームでのガンバ大阪戦と、最近のレッズの2試合を見たが、田中は、彼とは思えないくらい静かだった。
得点を挙げる機会もほとんど無く、ディフェンダーを粉砕しようという猛烈な勢いも感じられなかった。

駒場で行なわれた対ガンバ戦、2−1の勝利の後、私はギド・ブッフバルト監督に田中について尋ねてみた。
アテネオリンピックでの体験が田中を少し意気消沈させているのだと、監督は認めた。
「オリンピックは彼にとっては良いものにはならなかったね。プレーできなかったわけだから。」
ブッフバルト監督はそう言った。
「3〜4週間、観光に行ったようなものだ。それで心身ともに良い状態でいられるはずはない。」

しかし、ブッフバルト監督は田中の低迷についてはそれほど心配しておらず、それはレッズのファンも然りだろうと私は確信している。
「彼は一歩一歩、確実に復調してくるよ。心配はいらない。彼は我々にとってとても大事なプレーヤーだ。」
物腰のやわらかいドイツ人監督はこう言った。
田中は、いくつかゴールを決めるだけでなく、ボールに絡まないプレーをとおしてすぐに復調できるはずだ。

エメルソン、田中が揃えば、レッズはそのスピードとダイレクトランニングでディフェンダーをかき回すことができる。彼らを抑えるのはよほどのチームでないと大変である。
ジャーンと茂庭がFC東京のディフェンスの中心で素晴らしい働きをみせ、FC東京は先日、レッズを1−0で完封した。
茂庭と今野が代表メンバーに選ばれる日も近いのではないだろうか。

マスカットで行なわれる対オマーン戦が片付けば(日本が負けるとは思えないし、少なくとも引き分けに持ち込めるはずである)、ジーコ監督は11月17日にホームで行なわれるグループ3の残りの試合に何人かのオリンピック代表選手を使うかもしれない。
茂庭、今野、石川、そしてもちろん大久保が代表でプレーするのを私は見たい。それもずっと先でなく近いうちに、だ。しかしジーコ監督は、たとえベテラン勢がチームを離脱していても、これまで監督に忠実に従ってきた彼らを犠牲にしてまで若手をひきあげるつもりはないらしい。
田中もいずれチャンスを掴むだろう。しかしまずオリンピック前の調子を取り戻すことだ。
そうなった時には、相手ディフェンダー達は田中に注意した方が良い。

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