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進化しつづける大久保嘉人

2004/09/16(木)

セレッソ大阪は、あとどれくらいの期間、チーム最高のストライカーである大久保嘉人を保有できるのだろう?
22歳のアテネ五輪代表選手は土曜日にも見事なゴールを2つ決めたが、チームは後半の途中まで3−1とリードしていたにもかかわらず、鹿島アントラーズに3−4で敗れた。
大久保がその魅力的な潜在能力を全開させるためには、遅かれ早かれ、というより早い時期に居心地の良いJリーグを抜け出すべきで、年末に移籍市場が開かれた時にはヨーロッパへ移籍して当然だろうと感じざるを得ない。

アントラーズ戦での大久保の1点目は見事であった。1998年のワールドカップ、イングランドのポール・スコールズがマルセイユでのチュニジア戦で見せた右足の素晴らしいシュートをほうふつさせた。
大久保はアントラーズのペナルティ・エリアの隅にスペースを見つけた。前途有望な新人である古橋がボールを供給すると、大久保が放ったシュートは曽ヶ端の伸ばした腕のはるか先を進み、ファーサイドのゴール隅に突き刺さった。
私の見間違いではないと思うのだが、ゴール裏のアントラーズファンの数人が拍手を贈っている姿も見えた。アントラーズファンが相手チームをもてなすのはあまりないことなので、これはまさに驚きであろう。

後半の2点目はきわめて困難な状況下で決められたものであったが、やはり上質のフィニッシュだった。
この時は、抜け目ないベテランの森島が絶妙のパスでチャンスを演出した。
大久保は完ぺきなタイミングでスタートを切り、2人の相手ディフェンダーの間を切り裂くように直進し、まるで勝負を誘いかけているようであった。もしディフェンダーが勝負をしていたら、少し触れただけで大久保は芝生の上に倒れ込むことになり、ディフェンダーはレッドカードを避けられなかっただろう。
2人のディフェンダーもこのような危険を察知したのかもしれない。大久保は2人もろとも振りきり、ゴールに突進。またも曽ヶ端を翻弄し、冷静にゴールを決めた。ゴール裏の熱心なセレッソファンは、わざわざ遠くまで遠征してきて良かったと思ったことだろう。

しかしこの日はアントラーズも素晴らしいゴールをいくつか決めた。特に、ドリブル突破からキーパーの脇を破ってニアサイドの下隅に決めた野沢の同点ゴールは注目に値するものであったし、そのあとには、右サイドから切れ込んで、左足でファーサイドの隅に決めた深井の勝ち越しゴールがあった。
アントラーズファンにとっては至福のゴールだったが、セレッソにとっても、大久保個人にとっても、これは辛いゴールであった。
しかし、これらの素晴らしいゴールは今後も人々の記憶に残ることだろう。

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