宙ぶらりんの山本監督のプラン
数週間前、オリンピック代表監督の山本昌邦は人もうらやむような立場にいた。
日本の23歳以下の代表は3大会連続のオリンピック出場を決め、山本はアテネに連れて行くオーバーエージ枠の3選手を自由に指名することができた。
慎重に考え、分析した末、山本はゴールキーパーの曽ケ端、中盤の小野、前線の高原を選んだ。
現時点では、アテネで確実にプレーできるのは曽ケ端だけである。
小野のアテネ行きは、フェイエノールトの許可が出るのを日本サッカー協会(JFA)が待っている状態で、高原はといえば、2002年ワールドカップ欠場を余儀なくされた病気にまたも悩まされている。
フェイエノールトがあまり小野を行かせたくないという理由はわからないでもない。
まず、ヨーロッパではオリンピックはあまり重要視されていない。それに小野はチームで最高の選手の1人だし、オランダでは2004-05年のシーズンがオリンピック期間中にスタートする。
小野は次のシーズンのキャプテンに任命されるかもしれないし、新監督のルート・フリットはシーズン前のチーム強化の段階から小野のチーム合流を望んでいる。
高原は、まだオリンピック参加が絶望になったわけではない。現在、日本に戻っており、JFAのメディカル・チームのお墨付きが出れば、所属クラブのハンブルガーSVはアテネでのプレーを許可するだろうと関係者は自信を持っている。
山本は待つしかない立場であり、本当なら今ごろ問題なく出場が決まっているはずの、自分の選んだ選手の動向にやきもきしていることだろう。
もし小野と高原の出場できなくなれば、山本はオーバーエージ枠の選手を曽ケ端だけにする覚悟に思える。
表面的には、山本はJFAとジーコに他の年長選手の招集を求めていない。A代表には、7月17日からのアジアカップが待ち受けているからだ。
オーバーエージ枠が曽ケ端だけということになるのであれば、山本の大胆な決断と言うほかはなく、若き日本代表は今まで以上のプレーを披露し、自分たちを信頼するという監督の決断に報いなければならない。
日本代表のオリンピック予選を振り返ると、私には、ゴールキーパーと中盤の左サイド、それにセンターフォワードの3つのポジションが弱いように思える。
山本は、おそらく今野の左でプレーする守備的ミッドフィルダーとして小野を起用するつもりだったのだろうか、それともツートップの後ろの攻撃的ミッドフィルダーとして起用するつもりだったのだろうか?
ひょっとすると、我々には永遠にわからないかもしれない。
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