いまだ不確かなジーコ監督の将来
今週、ハンガリーでのジーコ監督のコメントは非常に興味深いものであった。
ジーコ監督は地元紙に「2006年まで代表監督を務めるつもりだ。それが私の仕事の一区切りだ」と語った。
本気なのだろうか?
続いて日本のメディアがジーコ監督に彼の将来について尋ねた。
彼は、Jリーグの監督就任や、ブラジル代表監督就任には興味がないと答えた。
これらを読んでいると、ジーコ監督指揮下の日本代表は着々と力をつけ、もし彼が代表監督の座を離れたとしたら、彼を監督に招きたいという要望が殺到するという風に考えがちである。
しかし事実はかなり違う。
ジーコ監督は日本代表を前進でなく後退させてきた。それは彼のコーチとしての信用度の欠如が理由である。彼は日本代表チームを、“よく組織化され、モチベーションも高く、訓練されたチーム”から“方向性もなければ戦術もない、単なるオールスターの寄せ集めチーム”にしてしまった。
その彼を監督として招こうとするチームがJリーグにあるか、私は甚だ疑問である。
日曜日に行なわれるハンガリーとの親善試合を目前に自身のアピールに余念のないジーコ監督だが、この試合結果は彼の将来になんら影響はないだろうと私は思う。
また来週のチェコとの試合、マンチェスターで行なわれる、アイスランド、イングランドとの試合もまた然りだ。
注目度も低く、選手交代も多いであろうこれらの試合で日本代表は1つや2つのチームには容易に引き分け、もしくは勝利できるだろう。
日本代表の次の重要な試合は、6月9日に日本で行なわれるワールドカップ予選、対インド戦である。そして彼らはまずその試合にも勝利できるだろう。
という事は、ジーコ監督の地位は7月17日から8月7日にかけて中国で開催されるアジアカップまでは安泰だという事である。
アジアカップは、ジーコ監督が長期政権を維持できるかどうかの運命の分かれ道だと私は確信している。
もし日本代表がこのグループで勝ち残れなかったら(オマーン、タイ、そしてイランは決して楽勝できる相手ではない)、日本サッカー協会はジーコ監督更迭に向けて動くと私は思う。
仮に日本代表がグループ上位2位に残ったところで、日本サッカー協会は準々決勝進出だけで満足するだろうか?
ジーコ監督が2006年ワールドカップを語るのは非常な自惚れであると思う。この夏、ジーコ監督は中国で重要なテストに直面する。アジアのライバル達にもっと敬意を払うべきであろう。
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