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青木の落選が証明する、日本代表の進化

2004/03/11(木)

 オリンピック日本代表の監督である山本昌邦は、来週日本で行われるアテネ五輪最終予選第2ラウンドに備え、2組の選手を入れ替えた。
 阿部勇樹が青木剛に代わり、攻撃陣では大久保嘉人が坂田大輔に代わって招集された。
 阿部と大久保が招集されたのはさほど意外ではなかった。もともと山本監督は、アブダビに遠征する代表メンバーを発表した席でも、選手入れ替えの可能性を示唆していたからだ。
 大久保と坂田の交代も、最初の3戦で活躍した田中、高松、平山を外すわけにもいかないため、予想できた。

 しかし、私にとって、このチームが昨年からどれほど進歩してきたかを理解するヒントとなったのは、青木のポジションがないという点であった。
 長い間、青木はこのチームに不可欠な存在であった。
 鹿島アントラーズ所属のこのミッドフィルダーは23歳以下代表ではリベロとしてプレーしていたが、このポジションを任せられたおかげでエレガントで、自然なボール扱いをあますことなく披露することができた。肉体的な強さとパワーも持ちあわせている青木は、このままさらに成長し、完璧な選手にもなりえるだろう。青木には、まだまだ成長の余地があるのである。
 しかし、現時点では、山本監督は青木を必要としていない。
 いま、山本監督には瞬く間にチームの精神的支柱となった闘莉王がいるからだ。闘莉王はその個性と気迫でチームを率い、自然にリーダー的な存在となった。
 日本の攻撃がうまくいっていない時、闘莉王は自ら攻め上がって状況を打開しようとするが、その場合には自身の抜けたスペースを今野にカバーしてもらうようにしているようだ。

 また、山本監督は阿部も招集した。ジェフユナイテッド所属のこの選手は、手術が必要であった、12月の足のケガからの復帰である。
 ジェフの監督であるイビチャ・オシムは、今シーズンのJリーグでは阿部をリベロとして起用する方針だが、山本監督のチームでは阿部はミッドフィルダーとなっている。
 山本監督が中央のミッドフィルダーである、鈴木と今野のいずれかを代えるとは私には思えない。ただし、今野には、相手選手のユニフォームを引っ張るのは止めて欲しい。アブダビでも、不必要な場面でこれをやっているのを何度か見た。
 もっとも、阿部には、第2ラウンドのなかで、バックか中央のミッドフィルダーのいずれかでプレーするチャンスが与えられるだろう。
 青木にはチャンスが与えられない。そして、この事実が、SARS渦によって最終予選ラウンドの実施が大幅に遅れていた間にオリンピック日本代表がどれほど進歩したかを、如実に示しているのである。

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