有力チームが警戒する浦和レッズ
ここ数週間、私は何人かの選手や監督に、今シーズンのJリーグ優勝争いの強敵となるのはどのチームだと思うか、と質問してきた。
誰もが、横浜F・マリノス、ジュビロ磐田、鹿島アントラーズが強そうだと答えた。
これでは面白くも何ともない。
ただし、全員がもう1つ別のチームも加えていた。浦和レッズである。
クラブ関係者の間では、今年はついに浦和に順番が回ってきて、ファンは待ち望んでいたトロフィーを手にしそうだという雰囲気があるようだ。
この冬もたくさんのお金が遣われたが、そのなかでも浦和は三都主アレサンドロの獲得に成功した。
また、中盤の中央を酒井友之で補強したほか、バックには注目の闘莉王が入り、さらに首脳陣も一新してギド・ブッフバルトとゲルト・エンゲルスというドイツ人コンビになった。
ブッフバルトは、ご存知のように1994年から1997年までレッズファンのヒーローとして君臨し、引退試合のあとは白馬に跨がって駒場のファンに別れを告げたこともある。
アシスタント役のエンゲルスは、フリューゲルス、ジェフ、京都で経験を積んでおり、外国人のコーチとしてはもっとも日本サッカーに詳しい人物である。
前線にエメルソンがいて、都築、山田、坪井、三都主という4人の日本代表と、闘莉王、鈴木、山瀬、田中という4人のオリンピック代表…まさしく、今シーズン優勝してもおかしくないほどの充実ぶりである。
ブッフバルトは日本に戻ってきて、初めて監督の役目を引き受けることを嬉しく思っているにちがいない。
「とても嬉しく思っているよ。ここは僕の第2の故郷だからね」先日、ブッフバルトはこう語った。
「シュツットガルトでも、懐かしく思えるときがあったよ。
「浦和から監督就任の要請があったときはビックリしたし、とても嬉しかった。今はワクワクしていて、早くシーズンが始まって欲しいと思っている。」
土曜日のマリノス・レッズ戦がシーズン序盤の大一番であることは間違いなく、およそ5万1,000枚のチケットが金曜日のお昼までに売れた。
ブッフバルトは、自分がプレーしていた時代と比較して選手の質がずっと高くなっていると口にする。これは、昔のチームメートを批判しているのではなく、日本のサッカー界全体の急速な進歩に対するコメントにすぎない。
「僕の意見では、Jリーグの全チームが良くなり、強くなりつつある。レベルが上がったんだね」とブッフバルト。
浦和および他の数チームが直面している問題は、代表チームの試合で中心選手が不在のときを乗り越えることができるかどうかである。
この問題は、多忙なシーズンに大きな影響を及ぼすのだろう。
*このコラム(原文)は3月12日に書かれたものです
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