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日本のリゴベール・ソング、闘莉王

2004/02/16(月)

 結局ジーコがオリンピック代表から自身の代表チームに選んだのは、FC東京のディフェンダー茂庭照幸ただ一人であった。
 2月に行われた、A代表とオリンピック代表の合計4試合を見て、私には少なくとももう一人、どうしても23歳以下代表から選んで欲しい選手がいた。
 ただし、山本昌邦よりもジーコと練習していたほうが多かった、大久保嘉人や石川直宏のことを言っているのではない。
 私が言っているのは、23歳以下イラン代表戦とロシア代表戦の2試合で印象に残るプレーを見せた、ブラジルからの帰化選手、田中マルクス闘莉王である。
 闘莉王のエネルギーと気迫には本当に感心させられた。
 ロシアと1−1で引き分けた後に山本が言ったように、闘莉王はまだ完成した選手ではないが、プレーぶりは魅力に溢れている。

 現時点での私の結論では、闘莉王は、運動量豊富であきらめることを知らないカメルーンのキャプテン、リゴベール・ソングをブラジル/日本人にしたような選手である。
 闘莉王は粗削りで、時に荒っぽいプレーも見せるが、ただひたすら勝利を目指し、心でプレーする選手である。目の前の相手に全力を尽す闘莉王には、中途半端ということはありえない。100パーセントしかチームに貢献できないとしたら、それは調子の悪いときなのである!
 日本国籍を取得したのが昨年で、オリンピック代表では新入りであった闘莉王は、チームに入るなり積極的に発言した。そうするのが、日本では唯一有効なコミュニケーションの方法で、そうしなければ、日本では試合の際にも他の選手と大きな壁ができたままになってしまうのである。

 ロシア戦での高松のゴールは、闘莉王がすべてお膳立てしたものである。闘莉王は、自陣中央からブルドーザーのような勢いでロシア守備陣の中核を切り崩し、暴走トラックのようにゴールに突進した。まさに、フィリップ・トルシエが好みそうな、自発的プレーであった。
  試合後の正直なコメントも、私は好きだ。
「自分のプレーからゴールが生まれて良かったと思いますが、本当は自分でゴールを決めたかったですね」と闘莉王は言った。
 闘莉王が入ってからの2試合では、日本はそれぞれの試合で1点ずつゴールを許した。闘莉王の満足度はどうなのだろう?
「満足するのは、0点に抑えたときだけですね」と闘莉王は答えた。
 オリンピック代表の3バックでは、茂庭と闘莉王は先発メンバーとして決まりだと私は思っているので、山本は数ある候補者のなかからもう1人を選ばなければならない。私なら、左の茂庭、中央の闘莉王と並べて右側に徳永を起用する。そうすと、ちょっとのことではゴールを許さない、タフで激しい守備陣が完成する。
 闘莉王はオリンピック代表に新鮮な息吹を与えたが、必ずジーコの代表チームにも大きな影響を与えると思う、たとえしばらくは選ばれなくても。

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