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2004年への意気込みが感じられる、グランパスとパープルサンガの補強

2004/01/15(木)

 2004年の注目の一戦は、京都パープルサンガ対名古屋グランパスエイト戦だろう。
 この試合は、まさにJ2最高のアタッカー陣とJ1屈指のディフェンス陣の戦いになるに違いない。
 もちろん、両者の対戦は、来シーズンの掉尾にある天皇杯でしか実現の可能性はない。
 しかし、冬の期間中の両クラブの戦力補強活動は、2004年への意気込みを感じさせるものである。

 パープルサンガはジェフ市原から韓国のゴールマシーン、崔龍洙(チェ・ヨンス)を獲得したのに続き、黒部と松井をともに残留させることにも成功した。
 崔と黒部の空中戦の強さに松井の柔軟なテクニックが組み合わされたアタック陣は、J2ではまさに脅威となるだろう。
 パープルサンガにとっては、J1復帰への直行便—それも陸路ではなく、空路の―を予約したようなものである。
 たとえ相手チームがパープルサンガのアタック陣に対策を立てたとしても、実際にこのアタック陣を止めることができるかどうかはわからない。

 グランパスの場合は、鹿島からベテランの秋田を獲得したのに続き、パープルサンガの若きディフェンダー、角田の獲得に成功した。
 11年もの間、茨城で実績を積み上げてきた末に鹿島から解雇されたにも関わらず、秋田はこの冬の補強の目玉である。
 秋田がいるだけでチームの他のメンバーへの刺激になるだろうし、その決してあきらめない姿勢によって、高い給料をもらってはいるものの、チームとしてはまだ発展途上にある名古屋の選手たちを少年から真の男へと変化させることにもなるだろう。
 秋田の獲得によって、名古屋は長い間求めてきたもの、つまり決して妥協しようとしない、厳しく、タフな日本人のリーダーを手にしたのである。

 パープルサンガも、1シーズンでのJ1復帰を目指して、大規模な投資を行ってきたのは明らかだ。
 もっとも、1年前、天皇杯に優勝したあとに、なぜ同じような投資をしなかったのかと不思議に思う方もいるかもしれない。
 その時には、体調が万全ではない高宗秀(コ・ジョンス)を獲得するという、途方もなく大きく、高くつく失敗をしていたのである。
 当時の監督、ゲルト・エンゲルスは高の獲得には当初より反対だったので、「新戦力は試合前に見るDVDプレーヤーだけ!」とこぼしていたものだ。

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