夢見る岡田監督
コーチングキャリアを通して、岡田武史はいつも思慮深く、非常に論理的な監督であると見られてきた。
だから、今週東戸塚にある横浜F・マリノスの練習グラウンドを訪れ、話を聞いた時私は少し意外に感じた。
土曜日のホームゲーム、対ジュビロ磐田戦を目前に控え、岡ちゃんは2003年のシーズンスケジュールが発表される以前に、こうした状況になる夢を見たのだと話してくれた。
「シーズン最終戦、ジュビロ磐田と優勝を賭けて戦う夢を見ました」彼はこう言った。「大観衆の横浜でジュビロを破り優勝した夢です」
シーズンスケジュールの発表があり、ジュビロとマリノスはファーストステージ初戦を静岡エコパで、そしてセカンドステージ最終戦を横浜国際競技場で戦うことになった。
「夢が現実になろうとしています」岡ちゃんは言う。
「我々は今、非常に良い立場にあり、こうした状況で戦えることは喜ばしいことです」彼の夢の中ではマリノスが2−1か3−2でジュビロを破ったという。そして彼は大事な事は多くの良いプレーと多すぎないゴールの楽しめる試合であることだと言った。
第15節、そして最終節を迎え、ジュビロ(勝ち点26)が2位鹿島アントラーズ(勝ち点24)を2ポイントリードし、マリノスとジェフが勝ち点23で続く。
今週、ほとんどの評論家がそうであるように私も、マリノス対ジュビロ、レッズ対アントラーズの試合結果いかんでの可能性をすべて計算してみた。
私の考える最も可能性の高いシナリオは、マリノス対ジュビロが引き分け、アントラーズが引き分けもしくは負けに終わりジュビロが優勝するというものだ。
アントラーズがこうした状況に豊富な経験を積んできているのはよくわかっているが、出場停止からエメルソンが戻ってくるレッズが勝つだろうと思う。彼を止めるのは無理だ。エメルソンのいないレッズは全く違うチームだ。なぜなら、対戦チームのディフェンダーは田中、永井、そして彼らをサポートするMF山瀬を集中してマークできるからだ。
岡ちゃんの見た夢にはアントラーズは出てこなかった。そしてジュビロ戦に向けて、どう準備するのかもだ。
「アントラーズが勝つか負けるかなんて考えているわけにはいきません。ジュビロ戦に勝つ事に集中するだけ。プレッシャーもありません。とにかくベストをつくすだけです。何が起こるかは神様にしかわかりません」
ジュビロ戦でのマリノスの勝利、そして鹿島の引き分けもしくは敗戦、そうすると岡ちゃんのチームが1ゴール差でタイトルを手にする。これも十分可能である。
あながち夢ではない。
*このコラム(原文)は11月28日に書かれたものです
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