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藤田より羽生だったのでは?

2003/12/11(木)

 東アジアサッカー選手権の期間中、ジーコはJリーグ・プレーヤーについて多くを学んだに違いない。
 結局、ジーコにはJリーグの選手を選び、テストするしか選択の余地はなかった。大会の日程が、FIFAの定める国際Aマッチデーと重ならなかったからだ。
 つまり、ヨーロッパから選手を呼び戻せなかったわけで、私はこのことはジーコにとって良かったと思っている。

 ほんの少し前、日本がホームでたくさんの親善試合を戦ったとき、ジーコは常に最強のチームを作ろうとしていた。
 このような姿勢は、ハンブルガーSVをはじめさまざまなクラブの逆鱗に触れただけでなく、選手たちにも厳しいスケジュールを課すことになった。
 数日間チームを離れるという余分な負担がなくても、すでにヨーロッパ組の選手たちはチームに溶け込み、ポジションを獲得するためにタフな生活を余儀なくされているのである。
 それに加え、ジーコの方針は、クラブ・サッカーとは異なったリズム、異なったプレッシャーのなかで戦われる、国際試合の感覚をJリーグ・プレーヤーから奪うものでもあった。
 このような観点から見れば、Jリーグ・プレーヤーを選び、彼らが国際試合のレベルでプレーするのを間近に見るのは、ジーコにとって意義あることであった。現在、ジーコに必要なのは、代表チームではなく、代表候補である。2月に始まるワールドカップ予選のための選手選考が、ケガや出場停止処分の影響を受ける可能性も考慮しなければならないからだ。

 水曜日の夜に横浜国際競技場で行われる日本と韓国の決戦が近づくなか、藤田俊哉は、オランダからわざわざ帰ってくる必要があったのだろうか、と悩んでいることだろう。
 私には、なぜジーコが藤田を選んだのかが本当にわからない。藤田にはプレーするチャンスさえ与えられないかもしれないからだ。
 火曜日の公開練習のあと、ジーコは、小笠原を先発で起用すると述べた。ハムストリングの負傷だけでなく、他にも具合の悪い部位があるため、小笠原は火曜日に練習をしていないのに、である。
 小笠原が練習を休んでいる間は奥が先発組でプレーし、藤田は他の選手とともに控え組に入っていた。
 ジーコは、藤田はまったく試合に出ないかもしれないし、途中出場のチャンスがあるかもしれない、と述べた。
 どうなるにせよ、ジーコは藤田の人間性と情熱が好きだと言った。つまり、試合に出ても出なくても、藤田にはそれだけの価値があるということなのだろう。

 もし私がジーコなら(みんなだって、自分は偉大な代表監督なれると思っているでしょう!)、今大会ではヨーロッパ組は招集せず、Jリーグの選手だけを選考対象にしていたと思う。
 そして私は、ジェフユナイテッドの羽生を選んでいただろう。羽生は、小笠原と奥の控えとして充分使えるだろうし、代表で経験を積むのも彼にとってプラスになっていただろう。
 羽生は大学を出てから、プロとして2回目のフルシーズンを終えたばかりである。とても利口な選手だと思うし、トルシエがよく言っていたように、非常におもしろい選手である。
 結局、藤田は韓国戦でプレーすることになるかもしれないが、ジーコは代表候補をさらに増やし、新たな才能を発掘するチャンスを逸した、と私は今でも思っている。

*このコラム(原文)は12月9日に書かれたものです

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