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ゴン効果

2003/11/23(日)

ジュビロ磐田のベンチがあわただしく動き出し、味の素スタジアムを埋めた数千の観客も素早く呼応した。
中山雅史がまるで現代の剣闘士のようにピッチに上がる準備を始めると、この試合で最高の歓声が上がったのだ。

81分に前田遼一に代わって中山がピッチに入った時、ジュビロは東京ヴェルディに0−1でリードされていた。
数秒後には、アレクサンダー・ジヴコビッチの右コーナーからのセンタリングにロドリゴ・グラウが合わせ、美しい同点弾で1−1に追いついた。ヴェルディのディフェンダーたちは皆、ゴンを見ていたに違いない。そしてこのブラジル人FWの事をすっかり忘れていたのだろう。
その6分後には、西野泰正の低いクロスがアンラッキーな三浦淳宏に当たり、オウンゴールで2−1となった。
ヴェルディにとっては無情といっても良いが、多くのオープンスペースを作っていたジュビロにとって、この勝利は当然の事であった。

試合後の取材は中山の話題に集中した。
彼にとって、これが5月以降初めての出場であったし、彼の登場によってわずか数分で0−1から2−1と逆転勝利を収めた。
2試合を残して、ジュビロ磐田にとってはまさに絶妙のタイミングですべてがうまく回り始めているように見える。
前節、仙台戦の試合終了間際のペナルティーで1−0の勝利を挙げたのも幸運であったし、今回の三浦のオウンゴールもまた然りである。

試合後、私は藤田俊哉に代わって左サイドMFに入り、チームでのプレーを楽しんでいるジヴコビッチと話した。
「そう言えば試合後に、2点入ったのは中山がピッチに入った後だったと気がついたんだ。これは何かあるかもしれないよね」
親友のアルノ・ヴァンズワム(現在アルノはオランダリーグのNACでプレーしている)と、いまだに携帯でよく話すというジヴコビッチはそう言った。
「彼はチームにとって大事な存在だ。いつも我々にプラスのエネルギーを与えてくれる。ハードなトレーニングをこなしてきた彼にとっても良い事だよ」
「3ヶ月もピッチから離れて、彼はフィジカルトレーニングと筋力トレーニングをクラブハウスでやってきたんだ。今日の試合結果は彼にとって当然の結果だし、我々も彼のために勝ったんだ」

まさにジュビロによる素晴らしい逆転劇であったし、この勝利の影にゴンの存在があった事は疑うべくもない。
今シーズン彼は長い間欠場してきたとは言え、ゴンはまだ健在だ。

*このコラム(原文)は11月21日に書かれたものです

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