« 後退するジーコ・ジャパン | トップページ | 昨年の日本代表は、遥か昔のことのよう »

小野と大久保の欠場、それぞれの事情

2003/06/09(月)

 金曜日にジーコ監督がコンフェデレーション杯代表メンバーを発表した。その内容は納得と驚きの入り混じったものであった。
 小野伸二は日本代表としてフランスへは行かない。これは寂しいことだが仕方の無いことだ。
 このことは十分予想されていた。ヨーロッパでの2シーズンを休養なしで過ごしてきた彼は明らかに疲れきっているし、怪我もしている。
 埼玉スタジアム2002で行われた浦和レッズ対フェイエノールトの親善試合後に、フェイエノールトのベルト・ファンマルバイク監督は小野には5〜6週間の休養が必要で、さもなければ今後の彼のサッカーキャリアさえも壊しかねないと語った。
 この件については極めて常識的な結論として、小野は来シーズンに向けて長い夏休みをとれる事となった。

 小野に関する決定は十分予想されたが、ジーコ監督が大久保嘉人を23人の代表から外したことは、大きな驚きであったとともに大きな落胆であった。
 先週土曜日の日韓戦、途中交代で日本代表としてのデビューを果たした時、大久保はフォワードラインにエネルギーと活力を与えたし、彼の選出は間違いないと思われた。
 個人的には、これはジーコ監督にとって大久保や、さらには石川直宏をフランスへ連れて行き大きな国際大会を経験させる良い機会だったと思う。
 今の日本代表が必要としているのは新しい力である。しかしジーコ監督は、チームとしていつか一つにまとまってくれるだろうとの期待だけで結果を出せない選手に固執している。

 金曜日の午後、コンフェデレーションズ杯の代表メンバーが発表された直後に、セレッソ大阪のトレーニンググラウンドで行われた日本代表の練習風景は興味深いものがあった。
 練習試合では、大久保のダイナミックな動きに中山、鈴木、そして永井といったコンフェデ杯代表選手達がかすんで見えた。大久保のスピードと積極的な走りに彼らは立ち尽くすしかなかった。ジーコ監督も明らかに彼を気に入ったようであった。
 それだけに、なぜジーコ監督が大久保を外したのか、驚きはさらに大きくなった。
 高原と俊輔は両名とも欠席で、月曜日にチームに合流する。
 フランスでの予選突破を目指すのであれば、日本代表にとって高原が体調万全であることが必要不可欠である。
 高原・大久保のコンビというのもディフェンダーにとってはやりづらかったのではなかろうか?

固定リンク | | コメント (0)

コメント

この記事へのコメントは終了しました。