ヒデのイングランド移籍を歓迎するイナ
もし、皆さんの中に中田英寿がイングランド・プレミアリーグではうまくいかないと思っている方がいらっしゃるとしたら、この稲本潤一の言を聞くと良い。
イナは過去2シーズン、最初のシーズンはアーセナル、そして昨シーズンはフルハムと、イングランドで過ごした。そして来シーズンもガンバ大阪からのレンタルとしてイングランドに残留する。
中田がチェルシー、アーセナル、そしてマンチェスター・ユナイテッドとの契約は近いとの報道が飛び交う中、私は大阪でのトレーニングキャンプでイナにこの状況について尋ねる機会を得た。
インタビューは全て英語で行われた(インタビュアーの日本語の下手さはさておいて)。
「イナちゃん、ヒデはプレミアリーグでうまくやっていけると思うかい?」
「当然だよ」イナはそう答えた。
「それはなぜだい?」
「なぜって、とっても良い選手だし、イタリアでだって結果を出しているでしょう」イナはそう言う。
「スピードがあってフィジカルなプレミアリーグでもいけると思うかい?」
「まったく問題ないよ、彼のスタイルはプレミアにピッタリだと思うよ」
「彼にイングランドに来てもらいたい?」
「もちろんだよ。だってプレミアリーグはリーグもファンも素晴らしいからね。プレミアリーグで成功するといいね」イナはこう締めくくった。
イタリアに移籍して5年、どうやら中田も新天地へ移る時が来たようだ。
私もイナ同様、中田はラフで荒いプレミアリーグのサッカーには何の問題もなく適応できると思っている。
中田はスピードがあり、タフで、大胆だ。更にいくつものポジションをこなす事ができる。
怪我で小野伸二を欠く日本代表だが、中田は他の代表選手と比較するとまるでどこか他の惑星から来た選手のようにさえ見える。
彼は完成された、また責任感あるリーダーであり、そして熱狂的ともいえるフィットネス愛好家だ。大阪での対アルゼンチン戦の翌日、先発メンバーは練習を休む事を許可されたにも関わらず、中田はピッチを何往復か走り、ストレッチを繰り返していた。
今のところチェルシーが移籍先として有力視されているが、私はそう、あのマンチェスター・ユナイテッドへの移籍もありえると思う。
考えてみると良い。マン・Uはベッカムをレアル・マドリードかバルセロナに3000万ポンドで放出し、そしてヒデをパルマから1000万ポンドで獲得する。
マン・Uは右ウィング、センターMF、もしくはファンニステルローイの後方を任せられる優秀なチームプレーヤーを得るだけでなく、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシアそして香港で人気があるマン・Uがさらに極東で、巨額の利益を得る事のできる選手を獲得することになる。
サッカーをビジネスと捉えた場合、中田はユナイテッドにとって最適と言えるのだ。
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