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レイソル復活の兆し

2003/05/22(木)

 柏レイソルの日立柏サッカー場を訪れるのは、いつも楽しい。
 ゴール裏にいる、イエローモンキーと呼ばれる一団のアクションが見られるだけでなく、全体的な雰囲気が格別なのである。
 スタジアム自体がこじんまりしていて、ファンがピッチのすぐ近くにいる。
 イングランドの下部リーグやプロのリーグに属していないクラブを観戦したときのことが思い出される。
 たとえ満員でなくても素晴らしい雰囲気を醸し出すことはできるが、先週土曜日に横浜F・マリノスとの試合を観戦したとき、スタジアムは満員であった(1万2,000人以上の観客がいた)。
 イエローモンキーが一方のゴール裏に集い、マリノス・ブルーがもう一方のゴール裏を占める光景は、地元の人々に支持されるチーム作りを目指してきたJリーグの理念が実現しつつあることを明確に示すものであった。
 試合も見事な内容で、レイソルが3−1で勝利した。

 昨シーズン、レイソルはあとわずかでJ2に降格するところであったが、今は復活の兆しがはっきりと見てとれる。9試合を戦った時点での勝点16は、トップのジュビロ磐田からわずかに4ポイント差。
 横浜戦では、頭脳的かつ精力的な働きを見せた玉田圭司がマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた。玉田は、マリノスが2−1と反撃したあとに駄目押しとなる3点目のゴールを決めたほか、ジュシエと新人の谷澤達也が挙げた最初の2ゴールにも貢献していた。

 2000年の第2ステージ制覇を惜しくも逃したあと、急な坂を下るように低迷していったレイソルだが、マルコ・アウレリオ監督は、疲弊し、不調にあえいでいたチームをゆっくり、しかしながら確実に立て直しつつある。
 さらに、日本人の選手たちが、エジウソンがいないことをチャンスと感じているようだ。エジウソンは、昨年夏のワールドカップでブラジルの優勝に貢献したあと、いったんは古巣のレイソルに復帰していた。
 その時期のレイソルを見ていると、まるでエジウソンとリカルジーニョの二人だけでプレーしていて、攻撃陣の日本人選手をみんな無視しているようだった。
 エジウソンが退団したあと、リカルジーニョがチームの中心となっているが、ことあるごとにエジウソンを探していた以前とは違い、今はチームメート全員にボールをパスしなければならない状況である。

 ただし、レイソルの完全復活までにはまだまだ時間がかかるだろう。
 土曜日、レイソルは試合の大部分をアウェー・チームのように戦い、守備を固め、カウンター・アタックを狙い、後半には徹底的に時間稼ぎをしていた。
 このことで、マルコ・アウレリオがまだチームに全幅の信頼を置いていないことがわかるが、チームが向かっている方向に間違いはない。
 ここ数年、レイソルは高価な外国人選手を次々と獲得し、日立からの潤沢な資金を無駄に遣ってきた。
 しかし、ピッチには外国人が3人しかいないのに対して日本人選手は8人いるのだから、地元出身の選手の育成をつねに心がけることが大切なのは自明の理である。

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