関西の憂鬱
2003年、Jリーグのシーズンが始まってまだ日は浅い。しかし、関西での盛り上がり不足に対するリーグ首脳の心配は大きいはずだ。
いや、正確にはイベント不足と言うべきだろうか。
Jリーグチェアマン、鈴木昌氏は、ガンバ大阪、昇格を果たしたセレッソ大阪、天皇杯の覇者・京都パープルサンガ、そしてヴィッセル神戸といった4チームの活躍が今年こそ関西に過去最高の盛り上がりをもたらし、また今年がこれらのチームにとって躍進の年になる事を期待していた。
しかしこれまでのところ、ファンはすでに審判を下し、大きな失望に変わりつつある。
それは先週土曜日のゲームを見ても明らかだ。
神戸ウイングスタジアムで行われたヴィッセル神戸のホームゲーム、対ベガルタ仙台戦ではわずか6325人しか集客できなかった。
前週末の市原での3−0勝利の後、仙台に勝てば少なくとも翌日の横浜マリノス対大分トリニータの試合までは勝点9でトップに躍り出る事を考えれば、この数字はヴィッセルにとっては最悪の数字であろう。
結局ヴィッセルは1−2で負けたのだが、この結果はファン離れを増幅させかねない。
一方、吹田は更に悪い状況だった。万博スタジアムで行われたガンバ大阪対ジェフ市原の観客数は4828人だった。
両チームとも魅力のあるチームであり、3−3の引き分けという試合結果がそれを物語っている。
とは言え、ガンバファンの求めているものは手に汗を握るような面白さではなく、勝利であり、勝点であり、優勝杯なのだ。
ガンバはシーズン開幕前の私の優勝候補の一つであり、今でも彼らにその力は十分あると思っている。
今日現在(4月23日)で勝点5、トップのマリノスとは5点差である。しかしファーストステージはまだ11試合残っているのだ。
1−0で勝てば心理的効果は絶大だっただろうに、ジュビロ戦は1−1の引き分けに終わり、彼ら自身をも落胆させた。
さらには、大分に2−3で敗れ、トリニータにJ1での初勝利を献上した。
得点力はあるが、勝ち星を計算できないセレッソ大阪、そして昨シーズンと打って変わって低迷しているパープルサンガ、すでに関西にとって寂しいシーズンになりそうな感がある。
関西には鼓舞してくれる何かが必要だ。
また、Jリーグのためにはその何かが今すぐにでも来てくれる事を祈らずにはいられない。
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