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「ゴンは特別」ジーコが語る

2003/04/20(日)

 ゴン中山ももう若くはない。しかし一体彼に引退の日は来るのだろうかとさえ思う。今年や来年では決してないだろう。彼はまだまだルーキーのような、いやそれ以上の情熱とゴールへの執念を持ち続けている。
 彼は現在35歳である。そして先週、日本代表として51試合目の出場を果たした。それは丁度彼がキャプテンとして出場したソウルでの対韓国戦0−1の敗戦以来3年ぶりの先発出場であった。

 ジーコ監督が彼をキャプテンに指名したのは驚きであった。ポジション的に見ても秋田豊を指名する方がより論理的に思われ、さらに今回の韓国対日本戦はおそらく中山のいるサイドとは反対のサイド上で展開されるだろうと予想されたからだ。
 しかしゴンは彼の務めを十二分に果たした。
 試合開始早々から、センターバック曹秉局(チョビョングク)のフェアだが厳しいチェックに苦しめられ、韓国ベンチ前で倒された時には韓国サポーターの歓声もひときわ高まった。
 しかしすぐに立ち上がり、その後も日本のカウンター攻撃の先鋒であり続けた。後半開始早々も韓国の激しいディフェンスの中、こぼれ球にヘッドを合わせ、ファーポスト外にはずしたとは言えガッツを見せた。
 また、その数分後には右サイドバックの名良橋の素晴らしい動きによって得た決定的チャンスにバーを大きく外して潰してしまったが強烈なシュートを放った。

 ジーコ監督は他の選手達の良い手本だと、ゴンの経験とリーダーシップを褒めちぎった。
 「他の選手達が仕事は終わったと思っていても、ゴンはいつももっとやろうとしているんだ」とジーコ監督は金曜日に外国人記者クラブでのゲストスピーカーとして招かれた際にそう語った。
 「だからこそ彼の年齢をして、未だに中心選手としてプレーできるんだ」
 ジーコ監督は、監督をしている者なら誰もが自分のチームに中山のような選手を欲しがり、そしてたとえ彼が現役の引退を決意したとしても日本サッカー界から消え去ることはないと確信している。
 「たとえ彼が引退したとしても、彼は日本のサッカー界にとって必要な人材になるよ」ジーコ監督は言う。

 言葉にはしなかったが、ジーコ監督は他の若い選手達が中山のせめて半分でもピッチの内外を問わず、サッカーに対する願望や責任、そして自信を見せてくれる事を願っていたに違いない。

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