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ガンバへの期待と不安

2003/02/06(木)

 シーズン開始まで7週間もあるこの時期には早すぎるかもしれないが、2003年度のJリーグ総合優勝チームがどこになるか、私の予想をここに記しておきたいと思う。
 いや、やっぱりやめておこうか…。
 こっそり言うと、私の優勝予想は、ガンバ大阪なのだ!

  はいはい、わかります。ステージ優勝もしたことないチームが総合優勝なんてするか、というご意見でしょう。じゃあ、総合優勝は忘れて下さい。
 でも、私は昨シーズンのガンバには好印象を抱いていたし、西野朗監督のもと、今年はさらに良くなると思っている。
 正直言って、昨シーズンにタイトルを獲っていても少しもおかしくはなかった。実際、ファースト・ステージは獲れていた。そうなれば、総合優勝のチャンスも50パーセントはあったわけだ。

  私は、Jリーグの歴史でも最高の試合を観戦した数千の観客の一人であった。
 その試合、ガンバは残り8分まで4-2で磐田をリードしていたが、サドンデスの延長に持ち込まれ、宮本の不運なオウン・ゴールで5-4で敗れた。
 もしガンバが90分で勝利を決めていたら、勢いとやる気が備わり、おそらくファースト・ステージで優勝していただろう、と今でも思っている。

  昨シーズンの終了後、ガンバは3人の外国人選手のうち2人を入れ替えたが、ブラジルのパルメイラスからフランシスコ(チキ)・アルセを獲得したのは大いに評価したい。
 私は、アルセはスーパー・プレーヤーだと思っている。最初はセットプレーの専門家として注目されたが、彼は他にも素晴らしい点をいくつも持っている選手である。
 アルセの獲得により、ガンバはサイドが強化されることになる。西野監督の3-5-2フォーメーションでは、31歳のアルセはおそらく森岡に代わり右サイドに入るだろう。左サイドにはスタイリッシュな新井場もいるので、ペナルティー・ボックスで待ち受ける、ガンバの「でこぼこコンビ」の2トップ、吉原とマグロンにはクロス・ボールが多く供給されるようになるだろう。

  マルセリーニョ・カリオカはシーズンの後半は交替選手として使われ、途中出場で右サイドに入って良い働きをしていたが、解雇は仕方ないだろう。外国人選手をトップ・チームでずっと使うわけにはいかないのなら、それはお金の無駄にほかならないからだ。
 ただし、ガンバがファビーニョとも契約を更新しなかったのは、少し驚きだった。中盤でのファビーニョと遠藤のコンビを私は高く評価していたからだ。
 ガンバの二人目の新外国人選手、マルクス・アウレリオ・ガレアーノはブラジル出身で、職人肌の30歳。直前はボタフォゴに在籍していた。
 もしガレアーノがしっかりとした仕事をしてくれれば、ガンバはとても強いチームになるかもしれない。
 山口、宮本、木場が守備を固め、現状の評価以上に高い実力を持つ二川がツー・トップの後ろでプレーするとすれば、ガンバにとってタイトルは手の届くところにある。
 アジア大会のヒーロー、中山でもポジションが見つけられないほどである。

  問題は、「自分たちは優勝できるんだと信じることができるか?」である。
 昨シーズン、ガンバがジュビロを4-2でリードしていたときにも、心理的な壁があるように思えた。ガンバの選手たちは、実際に勝てるのかどうか、半信半疑のように見え、この弱さにジュビロはお馴染の抜け目のないスタイルでつけ込んだのである。
 もちろん、ジュビロもアントラーズも、優勝候補から外すわけにはいかない。
 浦和レッズも、エメルソンとエジムンドのコンビを擁して台風の目となるかもしれないし、岡田武史が指揮を執り、フォワードに久保、右サイドにカフー(シーズン途中に移籍)が入る横浜F・マリノスも怖い存在である。
 名古屋グランパスは降格したサンフレッチェから藤本を獲得したのが大きく、ベルデニクの監督2年目の今年は、安定した実力を発揮するかもしれない。

  しかし、注目はガンバ大阪である!
 読者の皆さん、最初にガンバ大阪に注目したコラムをどこで読んだか、お忘れなきように…。

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