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戸田は新たなチャンスに感謝すべき

2003/01/12(日)

2002年ワールドカップにおいて、最もがっかりさせられた事の一つが、トルコ戦敗戦後の戸田のコメントであった。
多くの日本人の友達から聞いた話だが、テレビで戸田はフィリップ・トルシエには2度と会いたくないとコメントしたそうだ。
トルシエは戸田に大きなチャンスを与えたにもかかわらず、だ。
戸田は2001年5月31日に新潟で行われたコンフェデレーションカップ、対カナダ戦で日本代表としてデビューした。
彼のアグレッシブさと、相手の攻撃を分断する能力は、一躍彼を稲本潤一と並んで日本代表ミッドフィールドの大黒柱に押し上げた。
戸田はワールドカップ全4試合でフル出場を果たし、中田英寿からも彼のホームページで絶賛された。
そう、戸田はトルシエから与えてもらった大きなチャンスにもっと感謝すべきであったし、さらにはその感謝への大きな借りがあったはずだ。
トルシエの後継者ジーコに、最初の2試合で日本代表から外されたことで、彼の目が覚めたと私は信じたい。

いずれにせよ、このコラムで私が言いたいのは、戸田は今、日本の“ヨーロッパ派遣団”の一員になるチャンスにあるという事だ。
彼はサンダーランドの2週間にわたるトライアルに招かれたのだ。そして彼も明らかにプレミアリーグに残りたいと思っている。
彼はエスパルス監督、ズドラヴコ・ゼムノヴィッチと折り合いが悪く、昨年は良いシーズンを送ることができなかった。
しかしサンダーランドからのオファーにより、ここにきて状況は俄然明るくなっている。

私はサンダーランドをよく知っている。まだ私がイングランド北東部で新聞記者をしていた頃、多くの試合を取材したものだ。サンダーランドはイングランドでも最も寒い場所の一つだが、ファンの情熱と熱気はイングランドでもピカ一だ。
彼らは使えるヤツ・使えないヤツをすぐに見抜き、誰が気合が入っているか、手を抜いているかすぐわかるのだ。
戸田は持てる限りの力を発揮するだろうが、ハイレベルな彼らについていけるかどうかはやってみなければ何とも言えない。
プレミアリーグのペースはJリーグや、更には国際マッチに比べて格段上だ。タックルはすばやく激しい。それこそ戸田が日本でプレーしている時のように、ボールを長くキープしている暇などないはずだ。
戸田のポジションでは、マンチェスター・ユナイテッドのロイ・キーン、アーセナルのパトリック・ヴィエラ、そしてリバプールのサリフ・ディアオといったワールドクラスのプレーヤーがひしめく。
戸田はトレーニングでの態度や努力でサンダーランドの監督、ハワード・ウィルキンソンを感心させる事ができるかもしれない。しかし、練習試合ではイングランドスタイルのスピードとパワーに素早く慣れる必要がある。

今でも私は、彼がトルシエについて語った事は間違っていると思っているが、選手として更に成長したいという彼の挑戦が実りあるものになるよう願っている。

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