2002年を振り返りつつも、2003年に目を向ける時が来たようだ。
私には新しい年へ向けて3つの願いがある。
最初の願いは、2003年も日本のサッカーが成長し続け、多くのファンがそれをサポートしていく事だ。
1993年の発足以来、Jリーグは国民のサポートや、企業のサポートといった面では何度か危機を迎えた。
なかでも、1998年のシーズン後に2つのメインスポンサーの1つが撤退した横浜フリューゲルスがマリノスと合併した事件はその最たるものであった。
当時、観客数は激減した。しかしここ数年でそれも取り戻しつつある。
望むべくは、このままJリーグが安定し、流行としてではなく社会の一部としてファンが Jリーグをサポートしてくれる事だ。
Jリーグバブルは既にはじけた。しかし、ファンはより固定してきたように思える。ワールドカップも過去のものとなりつつあるが、私は人々がこれからもJリーグを見続けるであろうと感じる。
2つめの願いは、日本人プレーヤーが引き続き積極的に海外へ出て行く事。そしてヨーロッパの各リーグで実力をつけていく事だ。
最も新しいところでは、高原直泰がハンブルガーSVへ移籍する。そしてこれでヨーロッパ4大リーグのうち3つ、すなわちドイツ、イングランド、そしてイタリアでトップクラスの日本人選手がプレーする事になる。
Jリーグのスター達が日本から去っていくとはいえ、新たなスターの卵たちが入ってくる。それはファンの注目を集め続けていくだろう。
3つめの願いは、Jリーグが世界のサッカー界に歩調を合わせ、2004年から1ステージ制を取り入れる事だ。
延長戦とゴールデンゴール方式を廃止したことは、2003年の大きな前進だ。
試合は90分で終わり、引き分けの場合は両チームに勝ち点がつく。
延長戦とゴールデンゴールによる決着は、リーグ戦ではなくノックアウト方式のカップ戦で適用するのが世界の流れなのだ。
Jリーグ自体も、延長戦とゴールデンゴール方式は世界のサッカーでは主流でないと認めている。そして2ステージ制やプレーオフもまた然りである。
それはアンフェアーであり、不規則である。願わくば、2002年シーズンのジュビロの両ステージ完全制覇が、Jリーグが来シーズン終了後に1ステージ制を再考するきっかけとなってほしいものだ。
これらの3つが私の2003年のJリーグに向けた願いだ。
なんとかその願いが叶う事を祈っている。
そしてまた、皆さんの願いも。
素晴らしい新年をお迎えください。