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今も世界屈指の実力、アルゼンチン

2002/11/19(火)

 水曜日の夜、埼玉スタジアムで日本代表がアルゼンチンに対してどう戦うかが注目される。
 理論的には、日本代表はこれまで以上に堂々と、積極的にプレーすべきだということになる。
 なんと言っても、日本は6月のワールドカップでセカンド・ラウンドまで進出し、そしてまた今回もワールドカップの時と同じようなホームの大声援、大歓声のなかでプレーすることができる。さらに、母親の死去のためブラジルに帰国した代表監督、ジーコのためにも勝ちたいと、モチベーションはさらに高くなっているだろう。

 アルゼンチンはワールドカップではフランスと揃って敗れ去り、大波乱を巻き起こした。勝ったのは1−0のナイジェリア戦だけ、イングランドとの「大一番」に0−1で敗れ、ファースト・ラウンドで姿を消した。しかも、ワールドカップ以来初の試合となる今回は、準備もほとんどできていない。
 月曜日の夜、私は東京の西が丘サッカー場でアルゼンチンの公開練習を見た。グラウンドには、ゴールキーパー1人を含めて10人の選手しかおらず、トレーニングといえば、ジョッギング、ストレッチと、選手たちが小さな円を作ってボールを蹴りあうだけであった。
 そのうえ、パブロ・アイマールとファン・ロマン・リケルメがケガで欠場となれば、マルセロ・ビエルサ監督もチーム編成にはお手上げ状態であろう。

 結局、日本は攻めるのか、それともタレント揃いのアルゼンチン代表に用心してかかるのか?
 もし私が日本代表の監督なら(サッカー・ファンなら、誰だってこんなこと考えますよね?)、私は後者の方法を選ぶだろう。
 ワールドカップでは2ゴールしか奪えず敗退したとは言え、私はやはり、アルゼンチンは世界屈指の強豪チームだと思う。
 1994年のワールドカップでは、アルゼンチンは私にとってのベストチームであった。ディエゴ・マラドーナの薬物乱用問題がなければ、アルゼンチンが優勝していたかもしれない。
 98年大会では、セカンド・ラウンドでのイングランドとの激戦で疲れ切っていたアルゼンチンは、マルセイユでの準々決勝でデニス・ベルカンプに豪快なシュートを喫して敗れたが、あれはまさに不運であった。
 今年、アルゼンチンは見事な攻撃サッカーの片鱗を見せてくれた。しかし、バティステュータ、クレスポ、オルテガ、クラウディオ・ロペス、ベロン、アイマールら、豪華な攻撃陣が揃っていたにも関わらず、アルゼンチンはゴールを量産することがまったくできなかった。
 一方、失点もわずか2点−デビッド・ベッカムのペナルティー・キックとスウェーデンのアンドレス・スべンソンの見事なフリーキック−であり、ワールドカップの3試合をすべてケガで欠場していたキャプテン、リベロのロベルト・アジャラが復帰する今回は、ディフェンスはより一層強固になるだろう。

 ジーコの不在により山本昌邦コーチが指揮を執る日本代表は、今回は充分な組織力が必要であり、とりわけ福西崇史と中田浩二の守備的ミッドフィールダーがその中心とならなければならない。ただし、独特の存在感を誇り、チームのなだめ役にもなる、中田英寿、小野伸二、稲本潤一らがいないのは、選手たちにとってはキツいかもしれない。
 日本は負けを回避しようとするだろう。引き分けは日本にとっては上出来であるが、アルゼンチンにとっては満足できるものではないだろう。このあたりは、1年前に同じ場所で戦い、プライドを傷つけられることなくハッピーな気分で帰国したイタリア代表とは事情が違う。
 アルゼンチンは実力を誇示する必要がある。つまり、日本にとっては非常に難しい試合になるのである。

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