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危機に直面するサンフレッチェ

2002/11/10(日)

 Jリーグもあと4節を残し、サンフレッチェ広島はJ2落ちの深刻な危機を迎えている。
 コンサドーレ札幌は勝ち点10ですでにJ2降格が決定しているが、30試合中26試合を終えて、勝ち点19のサンフレッチェはヴィッセル神戸と柏レイソルに7点差をつけられ、ほぼ降格が決まったようなものだ。
 シーズン終了を控え、最大でも12点しか得ることができないなか、7点差を縮めるのはかなり難しい。
 したがって、今週の試合はサンフレッチェにとってリーグ残留をかけた最後の正念場だ。
 土曜日に彼らはホームで出場停止のプレイメーカー、アリソンを欠くヴィッセル神戸と戦う。そして翌日曜にはレイソルがジュビロ磐田と、やはり出場停止の明神智和、根引謙介、そして平山智規のトリオ抜きで戦わなければならない。
 サンフレッチェにとっては、Jリーグ発足以来守ってきたJ1の地位をかけ、これらの2チームとの差を縮める大きなチャンスである。

 サンフレッチェの危機はシーズンが始まる以前に始まっていたと私は思う。
 外国人選手の獲得にも出遅れ、結局チームの戦力となれたのはカメルーンの大型DFビロングのみだ。
 若いDFトゥーリオ・タナカも外国人選手として登録されているが、チームの骨組みを支えるには外国人選手の補強が十分ではなかった。
 ジュビロ磐田は、良い日本人選手が揃っていれば外国人選手の補強は必要がないという事を証明してみせたが、サンフレッチェは残念ながらジュビロにすべての面で劣っている。

 今シーズンのサンフレチェの選手補強面での失敗は、彼らにとって貴重な体験になるはずだ。
 サンフレッチェの降格を見るのは非常に寂しい。
 彼らはいつも技術面、戦術面で素晴らしいサッカーを見せてくれてきた。
 久保竜彦は今シーズン不調でわずか6ゴールしかあげていないが、それでもアグレッシブなセンターフォワードだ。私は今でも彼をワールドカップ代表に選ばなかったのはフィリップ・トルシエのミスだと思っている。
 私なら西沢明訓の代わりに違ったタイプの久保を選んでいただろう。 そしてきっと彼はトルコ戦で役に立った筈だと思う。
 クレバーで目を引くプレーでヨーロッパの注目を浴びた藤本主税も素晴らしいと思う。
 釜山アジア大会で負傷した青木剛に代わってチームキャプテンを引き継いだ若きMF森崎和幸やウィングバック、駒野友一もまたチームの一員である。

 サンフレッチェは今シーズン怪我に泣かされてきた。特にシーズンが始まったばかりでのDF上村健一の怪我が大きく響いた。しかし、怪我もまたサッカーというスポーツの一面であり、だからこそピッチでは強いチームと強いリーダーシップを持つことが重要なのだ。
 今週、チームスタッフの一人と話をした。彼はこれまでのシーズンは、チームが不調でも何とか選手たちがこらえてきたが、今回は徐々にJ2降格への不安が選手たちの間に広がってきていると話した。
 いまだかつてJ2への降格争いをサンフレッチェが戦うことになるとは誰も考えてこなかったが、突如として目の前に突きつけられたのだ。
 しかしそれが現実だ。
 すべては先シーズンが終わった時点で始まっていた。先にも述べたが、今シーズンを戦うための補強に出遅れたのだ。
 チームはまさにそれが原因で今苦しんでいるのだ。

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