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降格ではなく、優勝

2002/09/26(木)

 Jリーグの2ステージ制には、それはないだろうと思うことや、訳のわからないことがたくさんある。
 セカンド・ステージ第5節が終わり、柏レイソルはそんなおかしな状況の真っただ中にいる。
 レイソルは他のチームと違って、優勝を目指す戦いと同時に、降格から逃れるための戦いをしているのである。
 奇妙な話ではないだろうか。
 しかし、これこそが2ステージ制の産物であり、私はこのような制度は一刻も早く廃止されるべきだと感じている。この制度は、リーグでの延長戦と同じように、世界のサッカーの潮流からはずれたものであるからだ。

 土曜日、柏の葉公園総合競技場で鹿島アントラーズを1−0で破ったあと、レイソルのブラジル人監督、マルコ・アウレリオは、降格については考えてもいない、と述べた。
 アウレリオの視線は下ではなく、上を向いている。「チームがセカンド・ステージ優勝を目指してチャレンジするのを見たい」というのが彼の言葉だ。
 アウレリオのこの発言の前、レイソルは久々に勝利したのだが、この勝利は4月20日以来なんと12試合ぶりであった!
 しかし2ステージ制であるため、アウレリオのコメントは表面上はさほど奇妙には聞こえなかった。
 レイソルはファースト・ステージ14位に終わり、勝ち点は最大45点のところ11点。これは最下位のコンサドーレ札幌の勝ち点を5、15位のサンフレッチェ広島を1だけ上回るものであった。
 セカンド・ステージ、レイソルの勝ち点は3つの引き分けと鹿島戦での勝利により、現時点で6。
 ジュビロ磐田との勝ち点差は6となった。残り10試合、勝ち点に換算するとまだ30点が残されているため、数字上は、柏レイソルにも優勝のチャンスがもちろんある。

「1つ勝ちさえすればチームのツキは変わる」とマルコ・アウレリオは言っていたが、とにかく彼のチームは1つ勝ったわけだ。
 しかし、サンフレッチェ広島やヴィッセル神戸といった他の下位チームも最近勝ち点を挙げているため、リーグ残留が今後の柏にとっての大命題となることも確かである。
 実際、新監督は懸案であったチームの大改造にも着手した。
 土曜日、アウレリオは19歳のリベロ、永田充に2度目の、同じく19歳のフォワード、宇野沢祐次には4度目のリーグ戦出場機会を与えた。
 2人のうちでは、宇野沢の方が印象的だった。空中戦に強く、積極的な動きを見せ、ワールドカップ優勝のブラジル・メンバー、エジウソンとのコンビは脅威であった。
 53分のリカルジーニョの決勝ゴールは、宇野沢の自信に満ちた動きとタイミングの良いパスから生まれたものであった。

 一方の永田は緊張していたようで、危険な位置で不注意なパスを出してボールを失うことが2度ほどあった。後半、ディフェンスの後方に出されたロングボールの処理をミスした時には、幸運にも柳沢がしくじってくれた。危険な場面ではあったが、柳沢のシュートはクロスバーの上を過ぎた。
 鹿島戦での勝利により、長らく苦しんできたサポーターも心穏やかに残りのシーズンを迎えることができるだろうが、優勝より降格の可能性が高いというのも柏の現実である。
 柏には、降格するとは思えないほど良い選手がたくさんいるが、シーズンが期待外れになった時には、柏の誰もが中位の平凡な成績にもほっと胸をなで下ろすことになるのだろう。

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