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帰ってきたゼリッチ

2002/09/12(木)

 オーストラリア代表、ネディエリコ・ゼリッチの日本での滞在は、すばらしいツキに恵まれている、という具合ではないようだ。
 京都パープルサンガの選手としてゼリッチはシーズンの開幕を迎えたが、京都のためにわずか1試合プレーしただけで、家庭の事情により帰国を余儀なくされた。
 ゼリッチも京都パープルサンガのドイツ人監督、エンゲルスも事情をつぶさに述べようとはしなかったが、明らかに重大な問題であったようだ。

 ゼリッチのJリーグ・デビューはジェフユナイテッド市原とのアウエー戦であったが、それはまさに待ち望まれていたものであった。というのも、このリベロにして中央のミッドフィールダーは、ヨーロッパでプレーしていたあいだ、エレガントでスタイリッシュなサッカー選手という評判を得ていたのである。
 実際、パープルサンガがゼリッチを獲得したのは、1860ミュンヘンからであった。
 そのような事情もあり、先月ゼリッチが日本に戻り、彼の獲得のためにブラジル人ミッドフィールダー、アリソンを放出した浦和レッズに入団したことは多少なりとも驚きであった。

 しかし、ゼリッチはまたもツキに見放された。練習中にふくらはぎの筋肉を断裂してしまい、現在少なくとも6週間は試合出場が不可能な状態。浦和の赤のユニフォームを着てのデビューはそのあとになりそうである。
 レッズのオランダ人監督、ハンス・オフトはシーズンを通してリーダーとなれる選手を求めていた。
 オフトは、昨シーズンの終盤にアーセナルが自由移籍を認めたのを受けて、フランス人のディフェンダー、ミッドフィールダーのジル・グリマンディを獲得しようとした。しかし、グリマンディは浦和の施設を訪れたあと、浦和の申し出を拒否した。
 しかし、もしコンディションがよければ、ゼリッチの方がはるかに期待に沿った選手となるだろう。

 ゼリッチは、ドイツのシュツットガルトでオフトと移籍について話し合った時、ディフェンスの中央を守ることになるだろうと言われた。
 つまり、長い目で見て、レッズ在籍の元日本代表キャプテン、井原正巳の将来に疑問符がつけられたのである。
 それでも浦和はしばらくの間、長身で圧倒的な才能に恵まれたゼリッチを欠いたままで戦い続けなければならない。
 浦和は現在のところ、手のつけようも無いほどひどいわけではない。。
 浦和レッズはセカンド・ステージの開幕からの2戦をどちらも延長で制して勝ち点4を獲得し、降格ゾーンからは脱した。また、ナビスコカップでは柏レイソルを1−0で破り、来月の準決勝進出を決めた。

 シーズン開幕時に監督に就任したオフトの浦和評は、1994年に彼が指揮を執った時のジュビロ磐田と同じ発展段階にあるということだった。
 しかし、浦和は着実に進歩しているとオフトは感じており、彼のもとには今、中央のミッドフィールダーである鈴木啓太と俊敏なストライカーである田中達也という2人のU−21日本代表選手もいる。
 ゼリッチは、ベガルタ仙台を1−0で破った土曜日の試合を埼玉スタジアム2002の上層部の席で観戦し、満足した。
 「雰囲気は最高だったし、チームは高い潜在能力を持っています」とゼリッチは語った。
 「このチームは現在の順位にいるようなチームではない。もっと高い位置に行ければいいね。前回、あんなにすぐにチームを去らなければならなかったのは残念だった。しかし、戻って来ることができて良かった。僕はここで良いプレーができるよ」

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