サッカーは冬のスポーツか、それとも夏のスポーツか?
そもそもサッカーのシーズンとは誰の都合によって定められるべきなのだろうか?選手達だろうか?それともサポーター達だろうか?
私の見たところ、日本ではどうやらJリーグはファンの意見が最も重要であると考えているように思える。だからこそJリーグのシーズンは、暑くてしかも湿気の高い夏を含む3月〜11月に設定してあるのだろう。
スポーツを観戦する人々の立場で考えるなら、それこそ夏はベストシーズンだろう。夜でも気温が高く、よく冷えたビールでも飲みながら選手達のエネルギッシュなプレーを見るのは最高だと思う。しかし、一方の選手達の立場ではどうだろうか?
私は以前から、サッカーは野球やクリケット、そしてテニスやゴルフといった夏のスポーツではなく、典型的な冬のスポーツだと考えていた。
私自身、選手としては日曜日の朝に行なわれるイングランド北部のパブリーグの試合、ピッチが湿気で少し重いくらいで、空気がヒンヤリと感じる中でプレーするサッカーが好きだった。時には霧がかかったり、雨が降ったり、さらには雪がちらついたりしたものだが、降り注ぐ太陽の中、硬いピッチでサッカーをプレーすることなど、それこそシーズン序盤の8月や、シーズン終了間際の5月くらいだったものだ。
Jリーグは、日本のファンは夏にこそサッカーを見たいのだと言う。しかし選手達は、プレーするには冬こそ最適だと思っているはずなのだ。
日本のサッカーシーズンをヨーロッパのように8月末、もしくは9月初旬から5月末までと変更する事にはいくつかの利点がある。
第一に、夏期の野球シーズンとバッティングすることがなく、ファンだけでなくテレビや新聞などのメディアにもきちんと扱ってもらえる。Jリーグが、プロ野球がオフの間に行なわれていれば、それこそメディアを独占でき、もっと多くの人々に注目してもらえるはずだ。
第二に、選手の契約である。現状の毎年1月末までの契約でなく、ヨーロッパのように6月末までの契約になれば、選手達ももっと海外への移籍が楽になることだろう。
そして最後に、選手達のコンディショニングである。夏の高温多湿は90分間、延長の場合はそれこそ2時間ピッチを走りまわる選手達の健康状態に良いはずがない。
確かに、コンサドーレ札幌やアルビレックス新潟などは冬のゲームの開催が難しい場合もあるかもしれない。しかしコンサドーレには札幌ドームがあるし、アルビレックスはホームゲームの何試合かを仙台で行っても良いのではないだろうか。
しかしこのことについて、多数のチームがヨーロッパシーズンの導入に積極的ななか、この2チームの状況が変わる事を黙って待っているわけにはいかないという三浦知良の意見には、私は大賛成だ。
テレビ放送の契約上、2006年までは現状のままだが、それ以降には遂に日本にも冬のスポーツが誕生するかもしれない。
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