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Jリーグのお手本、イングランドとアイルランド

2002/07/16(火)

 今シーズン、Jリーグのテーマの一つは、フェアプレーである。
 そして、選手たちに良きお手本を示すため、リーグの関係者たちはワールドカップのゲームを録画したビデオの編集を行なったのだが・・・、さて、どのチームがお手本になるのだろう?

 チャンピオンのブラジル? はずれ。
 準優勝のドイツ? はずれ。
 じゃあ、FIFAフェアプレー賞を受賞したベルギーはどうだろう?
 これも、違う。

 Jリーグがビデオで採り上げた2チームとは、じつはイングランドとアイルランド共和国であった。
 Jリーグの関係者は、これら2チームはあるべき精神、姿勢でゲームを戦ったと感じており、Jリーグの監督、選手にこのお手本を見習って欲しいと思っているのだ。
 主力選手であるリバウドのきわめて巧妙な、反則スレスレのプレーを見せられては、さすがにブラジルをお手本にはできないということなのだろう!

 Jリーグはビデオを全クラブに送り、クラブの会長から事務スタッフ、コーチ、選手に至るまで関係者全員に「ファアプレー」を要請した。
 このことは、1993年の発足以来未だ揺籃期にあるJリーグにとって、重要な出来事であった。
 Jリーグでもダイビングや負傷したふりをする選手は多くいるが、ファンが正直で、フェアな試合を楽しむことができるように、このような流れを早急に止めることは可能なのである。

 Jリーグが前述の2チームに注目するのは、まったく良いことだと思う。というのも、これらのチームの選手たちはすべてイングランドのプレミアリーグの出身であるからだ。
 プレミアリーグは、世界中で多くの愛好者を得ており、その数はイタリアやスペインをはるかに凌駕している。理由は、試合がハードで、フェアで、速いからだ。
 プレミアリーグでは、セリエAとは違い、レフリーはできる限りプレーを流そうとする。セリエAでは、ファールが激しく、素早いため、選手たちはゲームを進行させることより、倒れて、フリーキックをもらうことを好むのである。
 だから、Jリーグが再度注目を集めるときには、選手たちがプレーだけに意識を集中させ、リバウド・スタイルのトリックを真似ないように希望しようではないか。
 リバウドは偉大な選手ではあるが、彼はワールドカップを見た、世界中の数100万人の子供たちのお手本とはなっていないのである。

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