ガンバ大阪や京都パープルサンガがJリーグの上位陣で頑張っている。大変喜ばしい事だ。
こうした様々なチームの活躍が、日本のサッカーにとってサッカーファンの拡大につながるのだ。
前述の2チームはJリーグの優勝を争った事はないが、今期の彼らの闘いぶりは関西地方のファンを再びスタジアムに引き戻しつつある。
この原稿を書いている時点で、ガンバ大阪は勝ち点21で首位の横浜Fマリノスと5点差、ジュビロ磐田とは4点差の3位である。
一方京都パープルサンガは勝ち点15で5位。4連敗後の6連勝中である。
ドイツ人監督、ゲルト・エンゲルスに率いられたチームの状態は非常に素晴らしく、先週水曜日は1万8000人以上のサポーターで膨れ上がった西京極スタジアムで、あの強豪、鹿島アントラーズを2−1で破った。
特に平日は、5000人の観衆を集める事さえ四苦八苦しているパープルサンガにとって、この数字は驚きの大観衆である。
ワールドカップで一躍注目を集めた韓国代表の朴智星の存在は大きい。ワールドカップ後初の出場を見ようとサポーターがスタジアムに押し寄せているのだ。パープルサンガにとってはこの流れのままいきたい所だろう。
一方のガンバは、これまでも常に多くの優秀な日本人選手を輩出してきた。そして現在は、おそらく日本人最高の監督であろう、西野朗がチームを率いている。
好調ガンバの最大の理由は28才、192cm、84kgの大型ブラジル人フォワード、マグロンである。
ワールドカップ開催前には、たった3得点しかあげていなかった元ヴェルディのフォワードが、その後エスパルス戦での4得点、グランパス戦での2得点、そして水曜日の広島戦でのPKで1得点と、併せて10得点あげている。
先週、吹田市の万博スタジアムで行われたガンバ対名古屋の試合では、2万3000人収容のスタジアムにほぼ満員の2万1621人が押し寄せた。これは昨年7月に行われた稲本潤一のアーセナル移籍前最後の試合の観客数より多いのだ。
これはガンバ史上5本指に入る大観衆で、1993年、1994年のJリーグのバブル時代を彷彿させるものだ。
アントラーズやジュビロといった強豪チームのチーム運営手腕はたいしたものだと思う。しかし、ガンバやパープルサンガの活躍が、ワールドカップ後の日本のサッカーブームを少なからず支えているのだ。