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日本よ、気を抜くのは早い!

2002/06/14(金)

 日本は金曜日の午後、大阪長居スタジアムで行われるグループHの最終戦でチュニジアにたとえ負けたとしてもセカンドラウンドに進出できるチャンスが残っている。
 だからといってまだ気を抜くのは早すぎる。

 日曜日の対ロシア戦、歴史的な勝利の後、日本はヨーロッパ勢、北アフリカのライバル達を押しのけてグループの首位にたった。
 現在のグループHの状況はと言うと、日本は勝ち点4、得失点差は+1である。
 ロシアは勝ち点3、得失点差は+1だが総得点数で日本より1点少ない。
 ベルギーは勝ち点2,得失点差は0、そしてチュニジアは勝ち点1、得失点差は−2だ。

 数字的には日本にとっては非常に単純な事である。
 次戦でチュニジアを破れば勝ち点7でセカンドラウンド進出である。
 仮に引き分けであっても勝ち点5でやはりセカンドラウンド進出だ。
 さらに0−1で破れたとしても、静岡で行われるベルギー対ロシア戦の結果如何に関わらずセカンドラウンドの進出が決まる。なぜなら、チュニジアと勝ち点4同士で並んだとしても得失点差でチュニジアの成績を上回るからだ。

 それでは日本は次戦をいかに闘うべきか?
 慎重に引き分け狙いでいくのか、それともあくまで勝ちを狙っていくのか?

 諸条件を検討するとどうやら勝ちを狙っていく事になるだろう。日本としてはグループ首位になる事によってセカンドラウンド初戦でグループC首位が決定しているブラジルと対戦する事を避けたいからだ。

 日本代表のレプリカユニフォームがアディダスから発売されているが、当初の販売目標である70万着の半数近くの30万着がここ2週間で飛ぶように売れたらしい。それほど今やサポーター達がフィリップ・トルシエ率いる日本代表チームに夢中になっていると言う事だ。
 まさに対ロシア戦、1−0の勝利の後はニッポンフィーバーが列島を席巻している。
 日本中が勝利に浮かれ、金曜日のチュニジア戦を待ちきれないといった様子である。

 日本はチームキャプテンであり、ディフェンスの要、森岡隆三を怪我の為に欠いていたにもかかわらずロシアを破った。
 鼻骨骨折の為バットマンのマスクのようなプロテクターを付けた宮本恒靖が、タイミングの良いタックルとパスカットで森岡の穴を見事に埋めた。
 チュニジア戦では森岡が怪我から回復したとしてもトルシエは自信をつけた宮本を先発させる事になるだろう。
 宮本はスピードの無さを補って余りある頭脳を持っている。

 しかし仮にトルシエが先発メンバーの変更をするとすれば、それは小野伸二の代わりに三都主アレサンドロ(アレックス)を起用する事だろう。
 アレックスはスピードに溢れる左サイドウィングで、トルシエにとって彼のスピードとドリブルでの突破力はチュニジアのディフェンスを崩すのに非常に有効であると感じているだろう。一方の小野は長いヨーロッパでのシーズンを終え疲れ切っているようだ。

 日本中の熱い応援とここまでの彼らの活躍を目の当たりにした世界中の人々の期待を背に日本代表チームはきっと最後のハードルも超える事ができると私は確信している。

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