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結局、俊輔はどうなるのか?

2002/04/18(木)

 フィリップ・トルシエは、つねに選手とのゲームを好む。
  ゲームとは言っても、サッカーではなく、心理ゲームのことだ。
 そして、そのゲームに巻き込まれるのはいつも、もっとも才能豊かな選手である。
 最初は、小野伸二であった。
 次が、中田英寿。
 今回は、中村俊輔の番である。

 左利きのフリーキックの魔術師は、ワールドカップの日本代表選手枠23人に入るのだろうか?

 現時点では、フランス人監督のみぞ知る、だ。だたし今週、彼は中村が代表枠に入ることをはっきりと示唆した。能力を評価してのものではなかったが。
 ファンもビジネス界も中村の代表入りは大歓迎であろう。トルシエも認めるように、サッカーという競技がまだ定着の過程にある日本では、こういうことも極めて重要なのである。

 水曜日のコスタリカとの親善試合を前にしてのおなじみの冗舌な記者会見で、トルシエはワールドカップの日本代表枠を次のような3つのグループに分けることを明らかにした。
 1)先発候補としておよそ14人。このグループに入ると思われるのは、二人の中田(英寿と浩二)、小野、松田直樹、波戸康広、戸田和幸、稲本潤一、服部年宏、宮本恒靖、森島寛晃、柳沢敦、鈴木隆行、高原直泰。
 2)途中出場でインパクトを与えることのできる選手、あるいは複数のポジションをこなせる選手。ここに含まれるのと予想されるのは、三都主アレサンドロ、明神智和、それから中山雅史(と私は信じる)。「2番目のグループは、心理学で言えば別の人格」とトルシエ。「出場が1分、あるいは10分、20分だけでも力を発揮できなければならない選手達」である。
 3)大会中出場するかどうかはわからないが、「スポンサー、イメージ、写真映りのための選手」(1,2名)。ここでトルシエが話していたのは、まさに俊輔のことではないか!

 昨年ほとんど起用しなかったものの、みんなをハッピーな気分にするために中村は結局23人の代表枠に入る、とトルシエは示唆したのだ。
 トルシエの話は冗談なのか、真剣なのか?

 問題は、いかんせん彼がしばしば前言を翻してきたということである。
 実際は、トルシエは昨年末にワールドカップ代表選手枠に入る23人をすでに決めていて、昨今の親善試合は状況を複雑にしたにすぎなかった、ということなのかもしれない。
 小笠原満男や三都主のように、新たな選手が次々とやってきてはそれぞれ素晴らしいプレーを見せたが、トルシエには全員を選ぶことはできない。選ぶことをできるのは、23人だけだ。

 中村は上記の1番目のグループにも、2番目のグループにも当てはまらない。中村は途中出場では力を発揮できないというトルシエの過去の言もある。
 したがって、この横浜マリノスの選手が代表選手枠の23人に入るルートは、3番目のグループということになる。

 私の考えるところでは、トルシエは真剣で、中村は現在またも考え込んでいるのかもしれない。
 トルシエは、最適なバランスとみんなをハッピーにする方策を求めるという厄介な仕事を抱えており、多くの選手が同レベルで並んでいるため、彼の思考を読み取ることは困難な課題である。
 しかし、この瞬間も、中村はフランス人監督以上に悩んでいるに違いない。

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