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時代遅れに見える日本の移籍制度

2002/02/10(日)

 ようやく中澤佑二の移籍騒動に決着がついた。横浜F・マリノスは中澤を獲得、そして東京ヴェルディ1969は移籍金としておよそ1億7000万円を得た。

 中澤とF・マリノスにとっては希望通りの結末ではあったが、ヴェルディにとっては少なくともブラジル人ストライカー、エジムンドの年俸が移籍金によってカバーできるとは言え、若き才能あるDFはチームにとどめて置きたかったはずだ。
 それにしても日本の移籍制度は時代遅れであり、勇気あるボスマンのような人物が法廷で制度の改善を訴えたとしても不思議ではない。

 中澤の契約は1月31日迄であった。しかし契約終了と共に選手が自由に移籍できるヨーロッパと違って、彼が自由契約となる事はなかった。
 契約終了となってもクラブ側に支配下登録され、移籍するには移籍金が必要となる日本の制度は奇妙に映る。

 ただ、Jリーグがというよりも、日本のクラブは変わりつつあるようだ。例えば、鹿島アントラーズはヨーロッパのクラブからできるだけ高額の移籍金を獲得できるように、従来の単年契約ではなく、3〜4年の新しい契約をチームの若手主力選手達と結んでいる。

 一方、Jリーグは移籍について違う見方をしている。
 リーグとしては、若い頃から大事に育てあげたクラブの財産とも言うべき選手を他クラブに奪われる事のないようにクラブを保護したいと考えている。

 中澤がその良い例だ。
 埼玉出身で今月24歳になる中澤は1999年3月のデビュー以来、ずっとヴェルディでプレーしてきた。
 日本代表監督、フィリップ・トルシエはいち早く彼の才能を見抜き、代表メンバーに抜擢した。しかし、彼は先シーズンから監督の信頼を失い、11月のヨーロッパ遠征、そしてイタリア戦のメンバーからも外れた。

 中澤は、ヴェルディに残留するより代表メンバーのDF松田直樹や、右MFの波戸康広のいるマリノスに移籍した方が代表に復帰するのには有利だと感じたのだ。
 もちろん彼の年俸も移籍の理由だ。
 彼は3年、1億6000万円の契約を結んだ。これはヴェルディではとても望めない金額だ。
 彼はヴェルディでは年俸2500万円(推定)を得ていた。従って、年俸が倍増した上にヴェルディよりもより可能性の高いチームに移籍した事になる。

 移籍騒動はようやく決着を見た。しかし日本の移籍制度が抱える問題は深い。

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