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川口の心強い味方

2002/02/17(日)

 川口能活にとって、イングランドでの日々が厳しいものになる事は最初からわかっていた事だ。
 昨年10月に川口が横浜F・マリノスからポーツマスに移籍する以前から、日本代表監督のフィリップ・トルシエは川口にラフでタフなイングランドスタイルのプレーには心するよう忠告していた。

 こうした心配は現実となりつつある。そして川口自身、リーグ戦、FAカップで失点を重ねた末にポジションを失い、それを嫌という程思い知らされた。
 しかし、人気者でカリスマ的でさえもあるこのキーパーは、クラブの中で少しずつサポートを得る事ができるようになってきたようだ。

 ポーツマス所属でスロベニア代表チームの一員としてカールスバーグカップの為に香港に来ていたスロベニア人ストライカー、ムラデン・ルドニャは川口は必ず戻ってくると力強く語った。
 「彼はイイ奴だよ。ただアンラッキーなだけさ。ディフェンスが我々の一番の弱点なんだよ。悪い時に来たものさ」ルドニャは語った。
 「ヨシが悪いわけじゃない。慣れるまでもう少し時間が必要なだけさ」ルドニャはこの経験が川口をもっとたくましく成長させる筈だと強調した。

 「彼はいつだって率直に現状を受け入れている。誰だって一番になりたいものだよ。それに今、彼が経験している事は、彼のトレーニングに対するモティベーションを上げているんだ」
 「彼は今までにないくらい厳しい練習をこなしているよ。それは彼が真にチームの一員となりたいと望んでいるからなんだ」
 「しかしうちのディフェンスには困ったものだよ。デイブ・ビーサントをまたゴールキーパーとして呼び戻したけれど、相変わらず1試合で3点、4点と取られるんだからね。ヨシのせいじゃないって事が証明されたようなもんさ」スロベニア人ストライカーはそう付け加えた。

 どんなチームであっても、チームがうまく機能する為にはゴールキーパーとディフェンダーのコミュニケーションは大切だ。ルドニャはこの点が川口の弱点の一つだと感じている。
 「彼はまだ英語がうまくないからね。でも日を追って上達しているよ。あと数ヶ月もすれば問題なくなるさ」
 「ファンには人気があるし、彼もこの町が気にいっているみたいだ。彼がピッチに戻ってくるのは時間の問題さ。我々には彼が必要なんだよ。なんと言ったってデイブ・ビーサントは42歳だからね」

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