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意気消沈のジェフ・ファンの希望

2001/12/19(水)

 ジェフ・ユナイテッド市原のサポーターは、華やいだ気分でシーズンの終盤を迎えてもよかった。
 なんと言っても、毎年降格争いに加わっていたチームが、終わったばかりのJリーグの総合順位でチャンピオンである鹿島アントラーズやジュビロ磐田に次ぐ3位という、堂々たる成績を残したのである。

 だが、選手も、関係者も、ファンも、一様にショックを受けていた。スロベニア人の監督ズデンコ・ベルデニックがクラブを去り、来年は名古屋グランパス・エイトで指揮をとることが明らかになったからだ。

 さらに、Jリーグ・アウォードの夜、クラブはあらゆるカテゴリーで落選してしまった。
 韓国人ストライカー、崔龍洙(チェ・ヨンス)はデビューのシーズンで21ゴールをあげ、年間最優秀選手の候補となっていたし、スロベニア人のセンターバック、ゼリコ・ミリノビッチも素晴らしい働きを見せたので、ベスト・イレブンの候補になっていた。

 しかし、二人ともベスト・イレブンには選出されず、アントラーズ勢とジュビロ勢にほとんどのポジションを占められてしまった。また、ベルデニックの監督としての立派な功績も、報われなかった。

 それでも、ジェフの暗いトンネルの先にも光は見え始めている。ワールドカップにも出場する28歳のストライカー、崔が新たな、より好条件の契約にサインし、来年もジェフでプレーする意向があるからだ。

 クラブの広報、利渉洋一は、こう言う。「崔は素晴らしい結果を残したし、ファンにも人気があるので、残って欲しいと思っています。
 「ただ、韓国にいる崔のマネージャーによると、ドイツのブンデスリーガの3つのチームが彼との契約に興味を示しているそうです。まだ、社長には正式なオファーは届いていませんが。
 「来年分の提示はすでに行っていますし、崔も契約内容を検討しているところです。たいした問題はないでしょう。彼が残ってくれると、確信しています」

 崔が契約を更新すれば、ジェフのファンを元気づける格好の材料となるだろう。さらに利渉は、ミリノビッチも契約の更新に同意したことも明らかにした。

 指揮の面では、ベルデニックはグランパス入団発表後にスロベニアに帰国してしまった。シーズン最後を飾る天皇杯でチームの指揮をとる意欲はないだろうというのが、クラブの考えである。
 ベルデニックのアシスタント、神戸清雄が監督代行に昇進し、ジェフを12月24日の準々決勝に導いた。次は、仙台での浦和レッズ戦である。

 利渉はまた、ヨーロッパの監督との交渉は進展しており、今週末にも正式に発表する意向であることを明らかにした。

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